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他の生物の武器を奪って「背中に装備」なんだかカッコ良いウミウシの生態。

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ビビッドな色合いで、海中をのっそりと這う姿が印象的なウミウシ。

彼らはもともとカタツムリの仲間ですが、先祖の誰かが「貝殻ってなんか邪魔かも」と思いついたものでしょう。いつの頃からか貝殻を無くす方向に進化して、何百万年も前にあの姿を獲得したのだそうです。

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Chromodoris lochi (AA3) by Alexander R. Jenner via ウィキメディア・コモンズ.

いつでも貝殻に引っ込める巻貝の生活というのは、何となく都合の悪い事があればすぐに布団の中に逃げ込めるような快適さを感じるのですが、その快適な生活を捨てて自由を求めたウミウシの祖先達はかなり野心的な一族だったものと思われます。

重い貝殻を小さくしながら生息範囲を広げ、貝殻に代わる「生き延びるための工夫」を続けた結果、ウミウシは現在わかっているだけで3000種類以上にも広がっています。

誰もが認める得意分野(巻貝ならば貝殻を背負っていること)を思い切って捨て去り、そこで生まれた自由さから様々な可能性を見出したウミウシの決断。これは企業にせよ個人にせよ、参考にすべきものかも知れませんね。 しょせんは軟体動物ですが。


そして、その大胆さが奇抜な発想を生み出すものか、ある種のウミウシは大変ユニークな能力を持っています。

例えば、イソギンチャクやクラゲなどの刺胞動物の刺胞を「盗んで」背中に装備するという能力。貝殻の無い背中が寂しく、ついつい何かを載せたくなる気持ちもわかりますが、それにしても他の生物の武器を奪って背中に装備するという発想はSF的過ぎるのではないでしょうか。正直かっこいいです。

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Clownfish (Amphiprion ocellaris) by Jenny via ウィキメディア・コモンズ.

また、ウミウシの仲間である「チドリミドリガイ」は、これもまた背中が寂しいのか、海藻から吸い出した葉緑体を背中にみっちりと配備し、それをソーラーパネルのように使ってエネルギーを作り出します。

これは海藻から細胞質を吸い出した時に、葉緑体だけ溶かさず取り込んだり、葉緑体を長時間生かして自分のために光合成を行わせたりと、かなり高度な能力を要求されるもので、様々な研究が進んではいますが、まだ詳しい仕組みはわかっていません。しかし空いた背中を活用する方法としては、相当な思い付きでは無いでしょうか。


自分が唯一の強みだと思っている事を見直すというのはなかなか難しいものですが、見直すことで楽に、自由になるというのは往々にしてあるもので、ウミウシ達の大胆な発想を見ていると、捨てる事が彼らに普通では思いつかない発想を生み出す力を与えたものかと思えてきます。

「無いものは盗んでしまえ」と言わんばかりの行動には倫理的な問題をちょっと感じてしまいますが、そのアグレッシブさ自体は参考になります。



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