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「作って壊して、また作る」の実践。新サービス立ち上げの楽しさと、反省点を振り返る

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何も無い所から新しい物やサービスを作るのは難しいですが、楽しいものです。

僕自身は基本、企業向けソフトウェアを作る会社(コラボリズム)の運営に情熱を燃やしていますが、この4月より姉が新しい仕事を始める事になったので、そちらの立ち上げや広報的な部分で、新サービスに関わる機会がありました。

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姉の仕事は「お箸のギフト」を専門に扱う「鴛膳堂(えんぜんどう)」というお店で、ギフトの専門店らしく、こだわりの詰まった良いお店に仕上がってます。

鴛膳堂(えんぜんどう)- 若狭塗り箸 お箸のギフト


4月1日にサイトがオープンしたので、最近改めて、このサービスの初期段階の資料をボーッと眺めていたところ、印刷屋さんに発注したにも関わらずボツになったチラシとかが出てきました。

これを今のホームページと比較して見てみると、色々と反省点とか、作る時の心理の動きが垣間見れてなかなか面白いので、色々ある反省点から大きなものを三つ、ご紹介してみることにします。(比較相手がチラシでなくてホームページなのは、今新しいチラシを作り直し中だからです。ちょっとわかりにくいですが。)


反省点1 いつの間にかキャッチフレーズがあやふやになっていた


このサービスは、若狭塗りのお箸と、こだわりの箸置きを組み合わせ「ギフト専門」に展開する、というコンセプトで進めてきました。お箸のお店は数ある中、ギフトとしての取り扱いに特化する事で「お箸のギフトならNo.1」と言える尖ったサービスにしたかったのです。

しかし、当初のチラシのキャッチフレーズは「大切な人の膳に彩りを添える、ギフトのセレクトショップ」と、お箸が全く出てこない、あやふやな内容になっています。

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これも言葉ヅラは悪くないんですが、これでは他のギフト系サービスとの違いがよくわからず、鴛膳堂の強みが説明できません。作っていく中で、いつの間にか聞こえだけが良くて、あまり主張が無い言葉に流れてしまってました。

現在のキャッチフレーズは「400年の伝統技法、若狭塗り箸のギフト専門店」となり、若干地味という問題はあるものの、より自分達のやっている事を直接的に表すものになっています。

反省点2 濃ゆくなり過ぎた

お箸をメインに扱う店という事もあって、職人の信頼できる技みたいな写真を集めているうちに、チラシの印象が、全体的に濃ゆい感じになってしまっていました。

enzendo3.PNGもともと若狭塗りは重厚で風格がある漆器なので、ある程度濃ゆくなるのは仕方ないのですが、商品の華やかさではなく「職人の技」みたいなものにフォーカスが当たりすぎる事で、濃ゆいというか「地味」な感じになってしまっています。

改善後

ホームページ側は、スライドショーの最初に出てくる画像の背景を白にして、すっきりとした華やかな印象のものに変えました。

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2枚目の画像は背景を赤基調として少し濃ゆめにし、3枚目で職人の技術が光る八角利根(はっかくとね)のアップを持ってくることで、華やかさから徐々に職人の技を感じてもらう流れを作っています。

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もちろん、職人の技も大切なんですが、我々はギフトの箱を開けた瞬間に感じるパッと輝くような華やかさ、美しさをチラシやホームページでも感じてもらいたいと考えていました。それにも関わらず、いつの間にか職人の技の方に寄ってしまっていた、というのは、実に人間の心の不思議なところであります。

反省点3 「物語性が大事」とか自分で書いてた

「鴛膳堂のこだわり」というお店の特徴を説明する部分では、我々の三つのこだわりを説明しているんですが、その最後の項目が「商品の物語を伝えること」となってます。

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実際、商品の物語性は大事ですし、鴛膳堂でも、お箸に組み合わせる箸置きは地理的、歴史的に若狭と関連の深い「京都」の作家さんが作った一点ものの箸置きを選択しています。そこで自然に生まれる調和から、その背景となる歴史や文化にまで想いを馳せてもらえれば、それはとても嬉しい事です。

しかし、わざわざ「物語性を大事にしています!」とかアピールするのは「俺ってほら、思慮深いじゃん?」とか言ってる人みたいな、それ自分で言うことちゃうやろ!みたいな恥ずかしさがあり、今見るとかなり赤面な感じです。ダメだこれ。

しかし、何かに夢中になると、人間どこかでそういう大事なバランス感覚を見失う事があるみたいで、「心ってモンスターだよね」というような事を改めて感じた次第です。

反省の結果その辺の説明は消して、商品の背景をじっくりと説明するコンテンツを増やしました。

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この辺の失敗につながるコンテンツは、今年の正月にバーッと作って、少ししてから一気に直しをかけて印刷に出したんですが、なんか印刷して出来上がってきたパンフを見たときに始めて「あ、これあかんわ」という事に気づきました。印刷する前に色々チェックしてるのに、何を見てたんだろうと思いますが、そういう時って誤字、脱字に気づいても、もっと大きな意味での誤りにはなかなか気付かないものです。

たぶん、ものを作る時には「フローに入っている」時と「クールダウンした状態で冷静に見る時」の二つが必要で、フローに入って始めて物事をザザッと進める事ができるのだけれど、フローから外れないと見えないこともある。

それから、ある程度ものを作った上で、文字通りその上に「立って」見てみる事でしかわからない部分もあったりして、その結果、新しいものを作っていくには「作って壊す」ステップがほぼ必ず、必要になってくるのでしょう。

まあそうやって色々と作って壊し、試行錯誤のうえ完成したのが、露骨に繰り返しになりますがこのサイトとなります。

鴛膳堂(えんぜんどう)- 若狭塗り、お箸のギフト


ステマというか、完全関係者なんでマジマーケティングなんですけど、一度ホームページなど見て頂き、突っ込み等いただけると色々反省して頑張る所存でおりますので、みなさま引き続きよろしくお願い致します。

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