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KORG DS-10の使用感:MS-10よりもラクチンに音づくりができる理由

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 趣味丸出しのDS-10開発者インタビュー記事はかなりの人に読んでいただけたようで、うれしい限り。発売日である今月末に向けて、貸し出し機のインプレッションを少しずつ書いていきたいと思います。

「KORG DS-10」開発者インタビュー:DSでフル動作するアナログシンセを作り出した人たち(ITmedia +D Games)

 ただし、サウンドのサンプルとか画面とかは出せないので、文章で。

 まずは、DS-10のサウンドメイキングについて。VCO、VCF、VCAの3要素をいじることで音色を変えていくわけですが、ここでMS-10との大きな違いがあります。それは、タッチ画面で同時に押せるのは1カ所。ということは、鍵盤を押しながらカットオフフリーケンシーやピーク(レゾナンス)で音色を変えていくことができない、ということでもあります。また、鍵盤を押す画面は音色を変更するパネル画面とは別になっており、そこを移動していく必要も。

 ではどうしたらいいのでしょうか?

 音色変更パネルには、ステップシーケンサーやキーボード、X-Yパッドに記録されたシーケンスを再生・ストップするためのボタンが用意されているので、そのシーケンス(フレーズ)をリピート再生しながら音色を変えていけばいいのです。音量の変化をつけるADSRも、フレーズを流しながらだと決めやすいのです。

 もう1つ。これは使ってみて分かったことなんですが、X-Yパッドのモードの1つが、カットオフフリーケンシーとピークをKAOSSILATORのようにいじれるようになっているのです。これを使って、左下から右上にゆっくりめに移動させていけば、しゅわしゅわーと音が変化していきます。

 そのシーケンスをそのまま録音モードにして記録。さらにそれを再生しながら音色決めをしていけば、カットオフフリーケンシーとピークの最適なパラメータを決めることができるのです。

 科学忍者隊ガッチャマンのイントロに出てくる、しゅわしゅわしゅわーという音に似たものを作ってみました。こんなものを指をさっとなでるだけで作れる超アナログ感覚なところが、1978年的でもあり、2008年的でもあるなあ、と感嘆した次第。

 DS-10だからテクノをやらなくちゃいけない、ということはないのです。非サンプラーなサウンドエフェクトを手軽に作るための超小型デバイスとして利用してみるのもいいのでは。

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