オルタナティブ・ブログ > 『ビジネス2.0』の視点 >

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

政府のスマート・チョイス戦略

»

経済産業省は2018年9月21日、「第1回 産業構造審議会 2050経済社会構造部会」を開催しました。

本審議会では、「新しい社会保障改革に関する勉強会中間とりまとめ スマート・チョイス戦略 ~ナッジとインセンティブで「賢い選択」を応援~」を公表しました。

今後の社会保障改革では、民間活力の活用や個人の努力の応援により、ダイナミックに経済社会の構造を変えていく「明るい社会保障改革」が必要であり、ナッジ ※やインセンティブ等を活用し、個人の「賢い選択」(スマート・チョイス)を応援することで、国民 1 人 1 人が出来るだけ長く健康に働くことができ、老後に不安を抱く必要のない社会を作るべきとしています。

ナッジとは、ちょっとした工夫で、個人に気づきを与え、より良い選択が出来るよう支援する手法としています。

スクリーンショット 2018-10-08 8.17.13.png

出所:第1回 産業構造審議会 2050経済社会構造部会 2018.9

「ナッジ」を活用した社会保障改革では、

(1)ナッジを活用した年金改革
①国民年金の催告状に、国民年金に加入しないと損であると明記すべき。
②ねんきん定期便に、繰下げ受給による年金充実メリットを明記すべき。
③年金受給開始のタイミングは、個人が自由に選択できるようにすべき。

(2)ナッジを活用した予防・健康づくり
①がん検診通知を、個人の健康診断の結果に応じてカスタマイズすべき。
②保険者の予防・健康づくりの取組を見える化し、経営者に通知すべき。
③認知症予防のため、「ブレイン・ヘルス」促進に向けた国民運動を進めるべき。

(3)全省的にナッジを進めるための仕掛け
〇内閣官房/内閣府に「日本版ナッジ・ユニット」を設置すべき。
〇当該ユニットには、民間から広報のプロ等の専門家を集めるべき。

の3点をあげています。

「インセンティブ」を活用した社会保障改革 では、

(1)健康インセンティブの強化
①生活習慣病対策に取り組む保険者へのインセンティブを強化すべき。また、保険
者と協力する医師や民間事業者へのインセンティブを導入すべき。
②個人の予防・健康づくりを応援するため、先進的な予防・健康サービスと連動し
たヘルスケアポイントなどを導入する保険者を支援すべき。

(2)要介護度改善インセンティブの強化
〇要介護度の改善に成功した民間事業者にインセンティブを導入すべき。

の2点をあげています。

Comment(0)