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「未来の教室」(2030 年頃の「普通の学び方」)はどうなっているのか

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経済産業省は2018年6月28日、「未来の教室」とEdTech研究会-第1次提言を公表しました。

第1章 日本社会と教育の課題
第2章 「未来の教室」(2030 年の「普通の学び方」)をどうイメージするか
第3章 「未来の教室」実証事業等を通じて、さらに検討すべきこと

から構成されており、「未来の教室」(2030 年の「普通の学び方」)について、紹介をしたいと思います。


2030 年頃には日本全国の当たり前であってほしい「未来の教室」では、誰もが「創造的な課題発見・解決力」を育むことができる「学びの社会システム」の姿をどのようにイメージしていくかというのがポイントです。

「今」を前提としない「未来の教室」の可能性では、

(1)学習者中心に学び方をデザインする「学びの社会システム」
(2)民間教育・公教育の姿を変え、世界・地域社会・産業界・先端研究とも繋ぎ合わせる EdTech
(3)「未来の教室」のラフ・スケッチ

の3つをあげています。

スクリーンショット 2018-07-07 16.11.55.png

出所:経済産業省 「未来の教室」とEdTech研究会-第1次提言 2018.6

「未来の教室」のラフ・スケッチでは、ワークショップなどで集められた声を以下のとおり編集しています。

①幼児期から「50センチ革命×越境×試行錯誤」を始める
②どんな環境でも、「ワクワク」(遊び、不思議、社会課題、一流、先端)に出会える
③「自分に最適な、世界水準のプログラム」と「自分に合う先生」を幅広く選べる
④探究プロジェクト(STEAM)で文理融合の知を使い、社会課題・身近な課題解決に試行錯誤
⑤常識・ルール・通説・教科書の記述等への「挑戦」を、(失敗も含め)「学び」と呼ぶようになる
⑥教科学習は個別最適化され、「もっと短時間で効果的な学び方」が可能になる
⑦「学力」「教科」「学年」「時間数」「卒業」等の概念は希釈化され、学びの自由度が増す
⑧「先生」の役割は多様化(教える先生、「思考の補助線」を引く先生、寄り添う先生)
⑨EdTechが「教室を科学」し、教室は「学びの生産性」をカイゼンするClass Labになる
⑩社会とシームレスな「小さな学校」に(民間教育・先端研究と協働、企業CSR/CSVが集中)

第3章 「未来の教室」実証事業等を通じて、さらに検討すべきことでは、

(1)EdTech を活用した様々な学習プログラム等の開発・実証(民間教育と公教育の連携)
(2)EdTech の導入・活用に必要な環境整備(公教育)
(3)社会とシームレスな教育現場づくり(産業界と教育界の連携)
(4)教育現場のシステム改革(民間教育と公教育)
(5)学び方を規定する「大学入試・高等教育・働き方」の未来

の5つをあげています。

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