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政府が進めるデータ連携基盤の構成要素と検討事項

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内閣府のデータ連携基盤サブワーキンググループ は2018年3月1日、「データ連携基盤サブワーキンググループ(第2回)」を開催し、データ連携基盤の技術的検討事項について検討を行っています。

本サブワーキンググループでは、

・複数分野のデータを組合せ、付加価値の高いアプリケーションの創出
・各分野プロジェクトで類似機能の重複整備を極力防止
・提供データの品質、相互運用性の向上

の方針を掲げています。

検討課題は、

・プラットフォームに実装する機能について、協調領域・競争領域の設定
・持続的な運営が可能となる体制構築と機能の検討
・国際間連携も意識し、相互運用性を確保するための共通語彙、コード、カタログ、API等の整備
・分野横断サービス/アプリケーションでの検証・評価を反映するなど、PDCAサイクルによる発展

となっています。

データ連携基盤の構成要素は、

① サービスプラットフォーム(サービスPF)
クラウド等によるデータ連携に必要なプログラム・サービス各機能で構成されるプラットフォーム
② フレームワーク
共通語彙(コア/ドメイン語彙)、カタログ、APIの定義等の推進体制や役割分担
③ ルール
上記を実現する上で必要な法制度、ガイドライン等

の3つから構成されています。

スクリーンショット 2018-03-14 21.05.51.png

出所:データ連携基盤サブワーキンググループ(第2回)2018.3

主な論点は、

①プラットフォームに実装すべき機能の検討
● 競争領域、協調領域の設定
● 継続的に運営、発展するための機能群を実装

② データ連携で先行する欧米との連携
● 2014年からは、EU、米国、日本が参加する各国語彙(NIEM、SEMIC、IMI)の連携会議が開始。各語彙体系の
相互運用性の確保を目指し、現在活動中。共通語彙に基づいた分野毎、分野間データ連携基盤の整備を推進
し、 G7 や G20 で世界に発信することを意識しながら、米、EUとも繋がるデータ連携基盤とする。
● 国際標準化戦略としては、デジュール標準とデファクト標準を総合的に取組むことが重

③ 自立的、持続的発展を担う運営体制
● 厳密な運用が必要となる政府系データ連携基盤上では、政府ガバナンスの下での運営体制が望ましい。
● 技術革新の激しい産業分野では、民間主導の運営体制が効果的なため、分野毎に対応すべき。
● 分野(ドメイン)毎に政府(各府省庁)、民間の担う役割分担し責任を明確化すべき。

④ その他
● メタデータ項目の検討(政府系オープンデータに加え、IoTデータへの対応も今後重要な課題)
● 様々な利用規約を有するデータの組み合わせ利用における権限の整理・類型化(政府標準利用規約
Creative Commons License(CC BY等)、Open Database License(ODbL等)、独自規約等)

となっています。

プラットフォームに実装すべき機能イメージはサービス/ポータルなど以下のとおりです。

スクリーンショット 2018-03-14 21.06.52.png

出所:データ連携基盤サブワーキンググループ(第2回)2018.3

データ連携で先行する欧米との連携では、各語彙体系の相互運用性の確保を目指し、現在、活動中であることから、日本においては、共通語彙対応がなされたデータの流通を推進することで、海外連携を図ることを目指しています。

スクリーンショット 2018-03-14 21.08.29.png

出所:データ連携基盤サブワーキンググループ(第2回)2018.3

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