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今後の農業におけるイノベーションの方向性

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内閣府は2018年2月28日、「総合科学技術・イノベーション会議」 を開催し、主に農業の生産性向上やIT活用のイノベーションについて、議論・検討を行っています。

今後の農業におけるイノベーションの方向性においての、基本的な問題意識は、

○今後、国内農業は生産者の急激な減少と国内市場の縮小が避けられない一方、グローバルな食市場は拡大していく中で、日本農業が世界との競争に勝ち残り、産業として成長するためには、生産性の飛躍的向上とともに、需要(ニーズ)にあわせた機動的な生産・流通(輸出)を可能とするイノベーションを実現する必要がある。
○これまでSIPを中心に生産性向上を図るスマート農業の技術開発及び農業データ連携基盤の構築を進め、優れた成果がでている。今後は、グローバルな展開も視野に入れて我が国の強みが発揮できる方向にスマート農業を進化させる必要がある。
さらに、データ連携を生産から流通・加工・輸出・消費まで拡張し、多様かつ変化する市場ニーズに的確に対応した農林水産物の生産・流通、同時にフードロスの削減を実現するスマートフードチェーンシステムの構築に取り組む必要がある。
○このために、海外のトップ水準の取組、日本の強みを分析しつつ、今後目指すべき方向・目標、目標達成に向けた道筋を明らかにする必要がある。

としています。

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出所:総合科学技術・イノベーション会議  2018.3

議論の視点の一つに、スマート農業の進化をあげています。

○我が国農業の生産性は欧米と格差がある一方、育種技術や緻密な管理による品質は海外で高い評価である。
○また、生産性で不利な中山間地域の農地が農地全体の約4割を占める中で、地域の特性を活かした多様な農業が展開されている。
○現在、データ駆動型の精密農業が世界的な潮流となりつつある中で、日本のスマート農業はSIPの成果や高品質を生み出す強みを活かしつつ、中山間地や多様な農業にも対応する方向で進化することが必要ではないか。
○さらに、スマート農業技術のグローバルな展開に向けた戦略(ターゲット(国、品目)、オープン・クローズ、国際標準化)が必要ではないか。

としています。

農業経営体における平均経営面積(ha/戸)では、米国 が175.6に対して、日本は都道府県で1.8、北海道でも 26.5にとどまっています。

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出所:総合科学技術・イノベーション会議  2018.3

議論の視点の二つ目に、スマートフードチェーン・システムの構築をあげています。

○産業界においても、生産から消費までのデータ共有化による1次産業・6次化の生産性向上等が重要と認識している。
○他方、各業界の事業者は競争関係にある 中で、事業者に対するデータ提供のインセンティブやデータの取扱(協調/競争領域等)を明確化する必要があるのではないか。
○また、グローバルな食市場を獲得する観点から、農林水産物(生鮮品)のコールドチェーンの技術革新も必要ではないか。
○さらに、コールドチェーンを含めたシステム自体の海外展開(ターゲット国、オープン・クローズ、国際標準化)も視野に入れて、システムの設計、技術開発を進める必要があるのではないか。

としています。

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出所:総合科学技術・イノベーション会議  2018.3

議論の視点の3つ目は、農業においてイノベーションを促進するための環境整備です。

○農業分野の研究開発は、これまで農業分野の国研、大学、公設試が中心に担い、イノベーション創出に不可欠な異分野と融合した取組は不十分であったのではないか。このため、府省、産学連携により、ロボットやIoT、センシング、AIなど異分野の研究機関・企業が有する先端の技術や知見を積極的に取り込む研究開発の強化が必要ではないか。
○スマート農業等先端技術の実装には、担い手の経営能力、ICTリテラシーの向上が必要ではないか。そのため、産業界と連携、民間活力を利用し、担い手に先端技術を着実に実装していく取組が必要ではないか。また、技術の実装を担うICTベンチャー等が活躍できる環境の整備が必要ではないか。
○農業においてイノベーションを促進するため、農林漁業成長化ファンド(A-FIVE)の更なる出資拡大が必要ではないか。そのために、さらなる案件発掘等が必要ではないか。
○また、規制・制度面での対応も必要ではないか。

としています。

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