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AIに関する海外の議論の動向

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総務省は2018年2月21日、「AIネットワーク社会推進会議 環境整備分科会・影響評価分科会 合同分科会(第3回)」を開催し、 国際的な議論及び海外の議論の動向やAIの利活用に関する検討などを行っています。

今回は、AIに関する海外の議論の動向について紹介をしたいと思います。

政府の取り組みに関して、EUでは、2017年 10月3日に、EU29条データ保護作業部会において、「自動処理による個人に関する決定及びプロファイリングに関するガイドライン」を策定しています。AI関連では、

AI等の技術発展によりプロファイリング及び自動処理による決定が容易になっており、プロファイリング及び自動処理による決定が、個人や経済・社会に便益をもたらすと同時に、個人の権利及び自由に重大なリスクを及ぼし得る

との認識を示しています。

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出所:AIネットワーク社会推進会議 2018.2

学会の取り組みでは、米国電気電子学会(IEEE) が2017年 12月12日に「倫理的に調整された設計 第2版」を策定し、AIの倫理的な設計、開発及び実装において参照されるべき一般原則として、人権、幸福、アカウンタビリティ、透明性、悪用への警戒を掲げています。

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出所:AIネットワーク社会推進会議 2018.2

大学の取り組みでは、スタンフォード大学が 2017年11月30日、「AI指標 2017年次報告書」 を公表しています。 AI関連の論文数、学生数、起業件数、投資額など活動量及び画像認識や自然言語処理など分野ごとの技術パフォーマンスに関するデータを収集・公表した上で、指標間の関係を分析するとともに、人間とAIのパフォーマンスとの比較を行っています。

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出所:AIネットワーク社会推進会議 2018.2

産業界等では、米国情報技術工業協議会(ITI)が2017年10月24日、「AI政策原則」 を公開しています。産業界の責任に関する原則として、責任ある設計及び実装、 安全と制御可能性、頑健で代表性のあるデータ、解釈可能性、自律性に応じたAIシステムに関する責任を掲げています。

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出所:AIネットワーク社会推進会議 2018.2

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