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自動走行システムに係る制度設計に係る基本的考え方

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IT総合戦略本部は2016年2月17日、 新戦略推進専門調査会分科会 の「第12回道路交通分科会」を開催し、「官民ITS構想・ロードマップ2015」見直しに向けた論点:「①市場化に向けたロードマップの精緻化」について、検討を進めています。

本分科会では、

2020年以降も見据えた上で、当面の目標として、2020年における各種自動走行ビジネスの市場化に向けて、制度面も含めてロードマップを精緻化。 世界最先端を目指す観点から、最先端を取り組む事業者を念頭にスケジュール化。 ただし、世界的に前例のない検討課題であることから、国際的に連携しつつも、日本が世界をリードするというスタンスで取組。

制度面の設計にあたっては、自動走行は社会的にメリットが大きいということを踏まえ、安全を確保しつつ、イノベーションを促進するなどの基本的スタンスとして取り組むものとする。

とし、自動走行システムに係る制度設計に係る基本的考え方(例)では、

①自動走行システムの導入による巨大な社会的利益を認識する。 通常の人間で生じるミスを極力排除することにより、交通安全の抜本的向上が期待されること。 その他にも、交通の円滑化と省エネルギー、高齢者等の移動の円滑化とドライバーの負担軽減、産業競争力の向上と新たな産業の創出など、多くの社会的利益が期待されること。 など

②安全の確保を前提とし、自動走行システムの導入によるリスクの低減を促進する。 現在の交通安全に係るリスク全体が低減する前提で、自動走行システムの導入を推進する。 自動走行システムの導入を通じた安全面でのイノベーションの促進等により、交通安全に係るリスクが更に低減するような制度設計を行う。 など

③自動走行システムのイノベーションを阻害せず、促進するような制度設計を行う。 技術的な中立性を保ちつつ、多様なイノベーションに係る取組が認められるような制度設計を行う。 保険制度を含め、製造者等によるイノベーションが進むような制度設計を行う。 新たな技術的進展が、既存のシステムに反映されるような仕組みを考慮する。 など

をあげています。

自動走行車の制度設計の原則に係る各種提案では、参考情報として、Rand研究所による政策立案者のためのガイドや、OECDによる自動運転においての不確実性の下での規制などをあげています。

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出所:IT総合戦略本部 「第12回道路交通分科会

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