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ストレージ技術のアクセス方式

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ストレージとは、データやプログラムを保存する記録装置のことです。クラウドサービスの利用においては、ブロックストレージ、ファイルストレージ、オブジェクトストレージの3つのアクセス方式に分類されます。

ブロックストレージ  

ブロックストレージは、特定のサーバーのために提供されるディスク領域をストレージの記憶帯域で分割した、ブロック単位でアクセスできるストレージです。ストレージへのアクセスにはファイバーチャネル(FC)やiSCSIなどの専用プロトコルを使います。データをやり取りする経路上でのオーバーヘッドが少ないために、レスポンスタイムが短く、低遅延が必要とされるデータベースや仮想マシンで利用されています。

ファイルストレージ  

ファイルストレージは、ファイル単位でのストレージアクセスが可能な、ファイル共有の機能を備えたストレージです。データ処理は、Windows OSで利用されるSMB(Server Message Block)やCIFS(Common Internet File System)、UNIXやLinux OSで利用されるNFS(Network File System)などのファイルシステムを共有するプロトコルを通じて、ファイル単位で行われます。NAS(Network Attached Storage)もファイルストレージに該当します。主にファイルサーバーの共有で利用されており、アクセス制御や属性情報の管理がしやすいといったメリットがあります。

オブジェクトストレージ  

オブジェクトストレージは、データをオブジェクトの単位で扱います。オブジェクトには固有のID(URI)が付与されていて、データとそれを扱うためのメタデータによって構成されています。オブジェクトストレージは、OSやファイルシステムに依存することなく、データの格納やオブジェクトへのアクセスができます。オブジェクトストレージへのアクセスには、HTTPプロトコルをベースとしたREST(REpresentational State Transfer)形式のAPIを利用します。オブジェクトストレージは容易に容量を増やすことができ、データサイズや保存できるデータ数に制限がありません。更新頻度が少ないデータや大量のデータの保管、アーカイブ(長期保存)などに適しています。

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