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東北復興とグリーングローバルクラウドデータセンターの構築に向けて

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2011年7月7日、「青森県からの緊急提言!日本復興に向けたIT戦略フォーラム」に参加をしてきました。

大震災により、企業の情報システムの分散化など、事業継続の重要性が再認識され、首都圏に72%ものデータセンターが集中している現状から、データセンターの地方分散への重要性が増してきています。このような背景の中、青森県では、東北の復興、日本の復興に向けIT戦略ビジョンを緊急提言しています。

会場は200名満席となっており、東北のデータセンター建設への関心度が伺えました。

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基調講演では、「日本復興に向けたIT戦略」というタイトルで、アクセンチュア(株)ビジネス・デベロップ・ディレクターの中村彰二朗氏 がお話をされました。

現状の課題認識としては、シンガポールや香港がアジアのハブ拠点集中が進行し、米国との基幹ルートも日本を経由しないネットワークが増加し、日本の情報の空洞化が懸念される点を指摘しています。そのため、日本における成長戦略を考える上でも、次世代グローバルネットワークの整備など日本をアジアのハブとした戦略立案が重要であるとしています。

成長戦略及び復興に向けて、データセンターの地方分散などの再配置計画が必要であるとし。中村氏が提案する構想は、太平洋プレートやユーラシアプレートなどプレートごとに環境配慮型のデータセンターを配置し、首都圏集中から、各地が自律・協調型のモデルにしていく重要性を述べています。

また、候補地の例としては、発電所近郊への設置、地震や津波を極小化できる場所、50MHz帯、60Mhz帯に分散配置などの条件から、青森県六ヶ所村、岐阜県飛騨市の二つをあげています。

データセンターの再配置の実施にあたっては、企業内のデータセンターなどを対象に仮想化統合のための優遇措置を実施し、データセンターの分散化の促進によるリスク分散と消費電力の低減化を図ることが重要であるとしています。

また、今回の復興にあたっては、スマートグリッド×クラウドコンピューティングといったように、通信とエネルギーの融合が生み出す環境配慮型社会の実現、例えば、人工高台へのコンパクトシティやスカイビレッジ構想、各家庭における「Next Gen Smart House」などを紹介しています。印象に残ったのが、「都市オペレーティングシステム(OS)」の構築です。標準化した都市OSを共通利用することによって、サービス・ICT機能の発展性と迅速かつ低コストの導入を兼ね備えた基盤構築により、サービス導入お効率化や市民の利便性向上が期待されます。

 

次に、村上憲郎事務所代表で前グーグル日本法人名誉会長の村上憲郎氏による「スマートグリッドが切り拓く新生スマート日本」についてお話をされました。

村上氏が主張されるポイントは、需要家のデマンドレスポンスとスマートグリッドによる発電・蓄電・節電のサポートです。供給不足の解消に発電所を新設するのではなく、需要の方を市場のメカニズムによって削減できる仕組みをつくり、WIN-WIN型のビジネスモデルを創出する必要があるとしています。日本における電力の供給不足に対しては中長期的に向い合っていかなければならず、来年の夏には、これから1年かけて100万とへスマートメータを設置し、スマートメーターの記録によって協力費を払う、ネガワット買取の必要性を述べられています。デマンドレスポンスの実現とネガワット市場や電力の地産地消市場を創設し、それらの仕組みにより節電を促進させていくという考え方です。

 

最後は、村上氏をモデレータとし、KDDIの小林氏、そして青森県の三村知事によるパネルディスカッションです。KDDIの小林氏は、青森県のむつ小川原は、海底と陸路の2つのケーブルルートと直結可能で、地の利があるとしています。また、関東・首都圏と比べると、米国やロシアから近距離にあり、グローバルとの接点としては地理上優位にあるとしています。むつ小川原を国際海底ケーブルと直結できれば、日本では最も近くに世界(米国)と接続できるとしています。

青森県知事の三村氏は、青森県からの緊急提言として、環境に配慮したモデルによりデータセンターの地方分散を提案しています。青森県の立地の優位性としては、消費電力を抑える冷涼な気候に恵まれ、強固な地盤と地震・雷・台風などの災害リスクが少なく、電気料金割引などの優遇政策やデータセンター立地に適した低廉な事業用地がある点をアピールされていました。

また、青森県では、風力発電量が日本一で、むつ小川原では、世界初の蓄電池併設型風力発電所があり、NAS蓄電池による電力の平準化がはかれます。電力供給不足が懸念される中、データセンター運営にあたって、風力発電+蓄電池などを活用したグリーンITパーク構想の推進を目指しています。

青森県でイメージされている風力発電を活用した環境と経済を両立させたデータセンターのイメージは以下のとおりです。

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出所:むつ小川原グリーンITパーク推進協議会 パンフ

 

現在、関西方面へのデータセンターの移設が進み、データセンターの西高東低が進んでいますが、今後の震災のリスクを考えると、東西への適正配置が重要であると感じています。特に東北復興に向けて、グローバルネットワークとセットでグローバルデータセンターを誘致し、東北を情報の集積地として、規制緩和や税制優遇などの支援も必要となっていくのではないかと考えています。

 

 

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