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厚生労働省「偽サイト」問題

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1225日、薬害肝炎訴訟の一律救済実現に向けて全国原告・弁護団と首相の面談が実現しました。一方、同じ25日の夕方に厚生労働省に、「厚生労働省」や「厚労省」のキーワードをグーグル等で検索すると、厚生労働省とは関係ない海外(台湾)の翻訳サイトが、最上位に表示される状態が1日以上も続きました(ITmedia 関連サイト)。

 
グーグルは、今回のミスを認め、同省の改善の申し入れを受け入れたようです。また、原因は検索結果の順位を決める人工知能の学習能力が不十分だったようです(読売新聞サイト確認)。ただし、詳細の原因は不明のようです(日経ネット確認)。

 
厚生労働省の25日のアクセス数は、薬害肝炎訴訟の首相との面談という話題があったにも関わらず、前週の18日よりも約6万件も減少しています(産経ニュース確認)。

 
厚生労働省は公式サイトには、

※ご注意下さい
厚生労働省ホームページの正規のアドレスは、
http
//www.mhlw.go.jp/ です。

と注意文を掲載しています。 (122622時確認時)

 
今回の、海外の翻訳サイトが最上位に検索される現象は、「google」だけでなく、「goo」や「infoseek」等の6つの検索サイトでも見られました。

 
検索で上位に表示された海外の翻訳サイトのアドレスは、

http://jp2jp.mojolingo.xuite.net/m2m-0000/www.mhlw.go.jp/index.html」で、ページのソースを見てみても、URLこそ違いはありますが、

<meta name="description" content="厚生労働省">
<meta name="keywords" content="
厚生労働省,厚労省,厚生省,労働省">

等のmetaをはじめ多くのソースは同じでした。

 
インターネットにアクセスする人の多くは検索サイトを頻繁に使っています。今回のサイトは翻訳サイトで悪意のないサイトだったと思われますが、仮に検索結果に悪意のあるサイトが最上位に表示された場合、多くの人が被害を受けることにもなりかねません。これまでインターネットのアクセス数を上げるためにSEO対策がよくテーマとなりましたが、さすがに国の機関の公式サイトよりも上位に表示されることは100%ありませんでした。

 
今回の「偽サイト」問題は、検索サイトの信頼性が問われるとともに、我々の検索サイトの検索結果への高い依存度にも警告を鳴らしているのかもしれません。

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