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「コンプリート(コンプ)ガチャ」の何が問題なのか

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大手携帯SNSサイトで多くサービス展開されているシステムである「コンプリート(コンプ)ガチャ」に消費者庁が業界団体を通じ、ゲーム会社にこの手法を中止するよう要請するというニュースがありました。

コンプガチャは違法懸賞、消費者庁が中止要請へ
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120504-OYT1T00821.htm

今回問題とされているコンプリートガチャとは、一体普通のガチャとは何が違うのでしょうか。

以下のような流れが問題のようです。

1.ガチャガチャを引く事で得られるカードを、ある一定の種類、枚数の当たりカードを集めると「コンプ状態」になり、よりレアなカードが得られる。

2.1が欲しいユーザがガチャガチャに課金する(1回300円など)。

3.途中の枚数までは割りと頻繁に出現し、ある程度揃う。

4.最後の1枚がなかなか出ない。

5.そこで止めたら今までの課金が勿体無いので続ける

カードのコンプが5枚だとしたら、最低でも1回300円で1,500円はかかるわけですが、すべて1回で得られるとは考えにくいので、その過程で数千円か数万円に到達するのは言うまでもありません。

また、確率が明記されていないために、何回引いたら当たりのカードが出てきそうか、予想がしにくい事が問題とされています。また、4の最後の枚数が出る確率は極端に低くなるという現象が感じられるそうです。もしかしたら、最後の1枚には極端に当たりの確率が操作されているのでは、という疑惑があります(確率が明記されていないために、確認が出来ない)。

我々が子どもの時代には、似たようなカード収集の商品としてビックリマンチョコというものが存在していました。

ヘッド、天使、悪魔、お守りと言った種類のシールが当たる中で、レアなヘッドのシールを集めたい一心でしたが、もしお小遣いをはたいてヘッドを何枚か集め、あと一枚という段階で駄菓子屋のおばちゃんが売り場のチョコからヘッドシールが入っている物を裏で何個か抜いていたらどう思うでしょう。もしそれに近い行為だとしたら、かなり悪質な行為だと思います。

ガチャ自体は、「儲かる」という事業者側の視点で見れば、非常に優れたサービスと自負しているように思います。ただし、ガチャを形成する、ロジック自体は確立の関数などを組み合わせてランダムにjpg等の画像ファイルを表示し、ユーザのログを記録するのみで、目新しい仕組みでは無いと思います。

しかしながら、絵やテキストを挿げ替えるだけで、どんどん新しいコンテンツとして量産が出来るし、ユーザ側に新規のコンテンツとしての訴求が出来ます。原価的にも各カードのデザインを作成するデザイナーの稼動費や、エンジニアの稼動原価のみにで、事業者側からすれば、非常に利益率の高い事業だったと思います。もちろん、有名漫画家やアニメなどを担いで、絵面やコンテンツを揃えなければ、その領域には達しないわけですが。

今回の件で業界関係者が広く問題を認識し、本当にテクニカルで質の高い、射幸心ではない心理からユーザが望みたいサービス、商品の開発を心がけるようになることを、同じIT事業者として心から願います。

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