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この世は仮の姿、シミュレーションの世界か

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 バンクオブアメリカ・メリルリンチ: 世間虚仮(この世は仮の姿)、マトリックスの中の世界だ!!

 昔から お釈迦さまも 荘子さんも言うとるやないか・・・・清盛さんかて「人生は50年の夢幻」と・・・・ 秀吉さんは「浪速のことも夢のまた夢と」・・・・

 えええええぇええええぇええぇ  それで株買えっていうのぉぉおおぉ!!?

諸行無常、諸法無我・・・色即是空・・・・マトリックスで仮想通貨の株買え!!^^

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<出所 メリルリンチ   >

 

 

 

 米国の金融機関、バンクオブアメリカ・メリルリンチがオックスフォード大学のニック・ボストロム教授が提唱した「シミュレーション仮説」を引用して投資家顧客にレポートを配布して大騒ぎになっています。曰く「この世は50%-20%の確率でシミュレーションの世界」というものです。未来人が作ったマトリックスの世界で我々の日々の営みは過ぎて行っているのでしょうか?

グーグルの顧問である未来学者のレイ・カーツワイルさんの「ポストヒューマン」への言及も多数あります。

現在、様々な学会では人工知能(AI)と人類は共存できるかと言ったテーマで分科会や年次大会が進んでおり、私の所属する日本ナレッジマネジメント学会も例外ではありません。何しろ書籍「ワーキングナレッジ」を著したトーマス・ダベンポートさんが人工知能(AI)に改宗したので「転んだ」と世界では大騒ぎですから。(これはこれでとっても面白い議論なのですが。)

この手の話は技術論では収まらず、哲学や心理学、脳科学の知見がいりますね。

■ 我思う故に我ありの幻想

有名な哲学者のルネ・デカルトが唱えた哲学は「精神のみが人の本質であり、身体は機械」と言う学説でした。これが現代科学を推し進めました。しかし精神のみが人の本質という議論には様々な批判があります。東経大の西垣通先生は「ビッグデータと人工知能」(中公新書)を世に出して「レイ・カーツワイルの2045年特異点仮説(人工知能が人類の能力に追いつくという仮説)は精神まで含めたデカルトの完全な人間機械論の持つ誤り」と批判しています。(彼の生涯をかけた力作ですが)

脳科学者のマイケル・ガザニガは著書「"わたし"はどこにあるのか―ガザニガ脳科学講義」の中で脳の中にある「解釈モジュール」が意識や自己(自我)を形成すると論じています。進化系の心理学者の中にはこの「解釈モジュール」の性質が「意識は身体とは別のものであると思い込むことができ、勝手に動き始める」「そこから精霊とか神といった概念が出てくる」と言う見方があります。

■ IoT=デジタルツインの幻想

ムーアの法則によりコンピューターとネットワークのパワーが2年で2乗に倍加し、IoT=デジタルツインの幻想が現実となる世が出現しました。ネットの世界、データの世界をこの世の写し絵にできると言った発想です。でもどっちが本物かとなると、やっぱり現実世界でしょう。

老荘思想の荘子が書いた「胡蝶の夢」は、夢で蝶になったり、蝶が夢で人間になったりと正にこの世はマトリックスだと言っていますが、こう言う発想=脳の働きは「解釈モジュール」の働きだと早晩、脳科学が裏付けそうです。

しかし「世間虚仮(こけ)、世は仮の姿」=「この世はマトリックス」という仏教でお釈迦様の提唱した「シミュレーション仮説」は本当に面白いですね。

★★ 「この世がマトリックスの可能性は50%」メリルリンチの衝撃調査結果が波紋呼ぶ

★★BANK OF AMERICA: There's a 20%-50% chance we're inside the matrix and reality is just a simulation

★★BANK OF AMERICA: There's a 20%-50% chance we're inside the matrix and reality is just a simulation

★★ARE YOU LIVING IN A COMPUTER SIMULATION?

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