アップルWebTVサービスも吹き飛ばす米国コードネバー層の台頭

ネットワーキング

» 2015/03/27

YouTubeスターに熱を上げる米国ミレニアル層の若者・・・コードネバー層と呼ばれています・・・

　こうなれば・・・確かにテレビなんか見ないですよね・・・

　明らかに新しいハリウッドの登場です・・・・

　＜出所：　ロサンゼルスタイムス＞

"A Work in Progress,"というチャンネルをＹｏｕＴｕｂｅに立ち上げています。

　YouTubeスターの一人　Connor Franta さんのファンと写真をとる集いです・・

　数百人が並んで・・・ずらっと・・・

　あああぁ　そうか...自分のお店でイベントしたんですね　＾＾

　＜出所：ビジネスインサイダー＞

　俺たち、ファンの数は数百万人、皆　年間一億以上稼いでいるんだぜ・・・・おおぉ　すげー＠＠

　　＜出所：ビジネスインサイダー＞

　　君たち　Netflixも見ないのぉ？　

　テレビも面白いよ・・・と月額２０ドルの・・・ＳlingTVを始めたチャーリーアーゲンさん

　もうすぐ発表されるアップルのWebTVサービスは大丈夫でしょうか？

　＜出所　SlingTV＞

　21世紀の米国はインターネットが新しく進化する動きの中で「個を中心とした世界」が新しい市民社会のライフスタイルとワークスタイル（プロシューマー、フリ―ランス、ミニ企業家など）を伴った社会革命勢力として台頭し始めています。その結果、社会の組織や制度が大きく変わりはじめました。（古い金融に変わる電子マネー、クラウドファンディング、雇われない働き方を促進するクラウドソーシング、AirBnB、スマフォタクシーなどシェアーの経済などなど）その一つがYouTubeスターとかYouTubeパーソナリティと呼ばれる新しいハリウッドの台頭でしょう。ミレニアル世代（21世紀に大人になる世代）の若い層が熱烈に支持しており、彼らはコードネバー層（ＣＡＴＶなどテレビを見ない層）の中核をなしています。

■ コードネバー層を狙ったテレビのインターネットシフト

この結果、コードネバー層は米国で既に1千万人に上ると言われておりＣＢＳソールアクセス、ＨＢＯナウ、デイッシュネットワークのSlingTV、ソニーのプレイステーションVueなど多くのインターネットテレビの登場ラッシュがはじまっています。（その他ＥＳＰＮなど多くのチャンネルがＣＡＴＶからインターネットにシフトを始めています）その背景は、雇用の回復に所得増が伴わない（一方ＣＡＴＶの視聴料は毎年10％増加）中間層によるコードカットの動きです。更にそれを増幅しているのが若者にみるコードネバー層の台頭です。

■ YouTube上の新しいハリウッドの誕生

この動きはYouTubeスターとかYouTubeパーソナリティと呼ばれるクリエーターの台頭です。彼らは素人ともインディーズ層とも重なりますが、既に年間１億５千万円以上の広告費を稼ぐ人たちも２０人以上登場しており、数百万人の視聴者を有しています。テレビのインターネットシフトの中でベライゾンコミュニケ―ションがYouTubeチャンネルのawesomenessTVを買収したり、また元HuluＣＥＯのジェイソン・カイラー氏がベッセルＴＶの立ち上げを発表しています。ベッセルＴＶはYouTubeスターがYouTubeより７２時間早くベッセルＴＶに動画を出してくれれば、広告売り上げなどの70％をYouTubeスターに還元すると言っています。フェイスブックなども好条件でYouTubeスターを誘っているようです。ベッセルＴＶは月額２．９９ドルで若者にサービスを販売します。（ニコニコ動画並みですね）

またYouTubeスターやYouTubeパーソナリティとファンの交流も進んでおり、２０１４年の第二回VIDCONにはアナハイムで行われ、１万８千人が集まりました。

■ アップルWebTVサービスを吹き飛ばすか？

２０１５年６月のWWDCで発表されると見られているアップルのWebTVサービスは、コードネバー層の台頭がテレビ業界のインターネットシフトを促進した波にのる形でハリウッドから番組を集めたようです。

しかしコードネバー層はハリウッドが作る既存の「プロの番組」ではなく、素人やインディーズが作る番組のファン、YouTubeスターとかYouTubeパーソナリティのファンになっています。コードネバー層はスマートフォンやタブレットに馴染んだ世代であり、そもそもテレビには馴染んでいません。アップルのWebTVサービスも果たしてどうでしょうか？

★★VidCon: Channeling the YouTube faithful