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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

ウエアラブル最大のピンチか、グーグルグラスの販売中止

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うーん、アップルのフィルシラーさん達にもこんなイメージだと茶化されて・・・

グーグルグラスは一旦、消費者の目の前から消えます・・・・

でもSDKまで止めたとは言っていません。

映画から取ったイメージだそうですが・・・・

steve-martin-the-jerk-glasses.jpg

 <出所:ビジネスインサイダー>

 スマートグラスは販売数字が上がってきません。

 国内の某社さんは一万本売ったそうですが・・・

リストバンドもスマートウオッチも数字が上がっています。

smartphone001-300x200.png

<出所:テッククランチ>

 結局、アップル出身者のトニー・ファデルさんに頼むしかないのかああ・・・

tony-fadell-google-glass.jpg

 <出所:ビジネスインサイダー>

グーグルグラスが2015119日付けで米国と英国で主にソフトウエア開発者向けにテスト販売(2013年に販売開始、一個1500ドル)していたグーグルグラスの販売を一旦、中止しました。Explorer programme は中止、今後はグーグルXから離れてネストラボのCEOであるアイポッド開発者のトニー・ファデル氏の管轄下に入ります。一方第一回のウエアラブルエキスポも日本で実施され、ブラザーなど多くの日本企業がスマートグラスを新たに発表しています。さて今後どうなるでしょうか?グーグルグラスの一旦、販売中止はスマートグラス、ひいてはウエアラブルの運命の不吉な前兆なのでしょうか?

 派手なデビュー、醸された様々な物議

 何しろグーグル創業者のセルゲー・ブリン氏がグーグルIOの会場にグーグルグラスを身に着けて空からダイブするという「魔法使い演技」で一挙に人々の注目を集めた商品です。但し、グーグルの中で長く研究され続けてデビューした訳ではありません。むしろ、プロトタイプを出して開発者と消費者に育ててもらおうと言う姿勢でした。そしてプライバシー問題や見栄えの悪さの指摘など初期採用者とメディアの間で様々な物議をかもしました。多くのレストランや映画館がグーグルグラスの使用を禁止し、初期採用者も多くが興味を失いました。ツイッターが離れるなどアプリの開発も下火です。信じられないことにグーグルの株主総会でもグーグルグラスの着用は禁止されたそうです。

またアップルのフィル・シラーさんは、グーグルグラスなんか誰も使うはずがないと述べています。(20151月の記事)

これは失敗した第二のグーグルテレビシナリオです。

 ビジネス版としての復活シナリオ

 スマートグラスは(グーグルグラスも含め)スマートウオッチ、リストバンドと比較して各社の販売統計にすら上がってきていません。一方ビジネス活用の興味は非常に強いものがあります。(警察、病院、GMなどのメーカー現場、建築現場など)従って今後はビジネス利用特化型にスマートグラス全体が一旦、シフトすると言う見方も有力です。消費材としてのスマートグラスの利用目的の明確化、プライバシーなど社会倫理問題の解決、その普及には後数年かかると言う見方です。消費財としての復活=ネクサスグラスの開発は、トニー・ファデル氏の指導で実現されると言う期待です。

 超楽観シナリオ

★★I expect a $399 consumer +Google Glassby MWC next month

https://plus.google.com/+charbax/posts/UZ8ywVX5q8A

さてグーグルグラスの実験販売は一旦、中止されました。しかし現状のSDKは生きており、様々なシナリオが考えられます。そうなれば消費者版の開発を他社に任せるのも手です。

一番楽観的なシナリオは早ければ20152月のバルセロナのMWG(モバイルワールドコングレス)でソニーやサムスンなどが自社版のグーグルグラス(アンドロイドグラス)を発表するのではないかと言う見方です。つまりグーグルTVからアンドロイドTVへの移行のように主導権をオープンハンドセットアライアンス系のメーカーに任せると言うシナリオです。バルセロナで間に合わなければ、次回のグーグルIOで発表される可能性もあります。グーグル自身はトニーファデル氏の下でネクサスグラスをデザインする可能性が指摘されています。

 ウエアラブルはスマートウオッチ、リストバンド、リング、宝石などへ

 グーグルグラスの一歩後退(二歩前進になるか?)は、スマートグラス分野、それも消費者分野での後退であり、他のウエアラブル製品の失敗ではありません。

 アップルウオッチが打撃を止める防波堤か?

しかし何事もアメリカを見ている国内のメーカーやメディア、消費者には打撃かもしれません。恐らくウエアラブルにとって大きな打撃になるとすれば、3月頃と言われるアップルウオッチの失敗の時でしょう。グーグルグラスが失敗し、アップルウオッチが不調となれば、二重の打撃です。

改めてアップルウオッチに期待が集まります。

★★Google Glass sales halted but firm says kit is not dead

★★Nest's Tony Fadell Will Now Be In Charge Of Google Glass


★★Google Glass」、NestT・ファデル氏の監督下に--Explorer Program」は終了へ

★★ 80% Of All Online Adults Now Own A Smartphone, Less Than 10% Use Wearables

★★Google Gets Serious about Cardboard

★★Google Glass Has A Fatal Flaw

★★Google Glass Is Dead; Long Live Smart Glasses

★★Apple Marketing Chief On Google Glass: 'I Can't Believe They Think Anyone Normal Will Ever Wear These Things'

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