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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

米国衛星テレビ・デイッシュネットワークが始めたOTTスリングTV

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  CATVの時代は終わった・・・これからはインターネットの放送の時代だ・・・

  またチャーリー・アーゲン会長がとんでもないことを始めました。

  OTTのスリングTVです。インターネット放送のチャネル群です。

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<出所:デイッシュネットワーク>

 米国のテレビ業界が大揺れです。2014年6月のAereo裁判(地上波をアンテナで受け、それを家庭にインターネット伝送する有料サービス)が地上波の勝利に終わったのもつかぬまの出来事でした。2014年10月、HBOGOがCATVや衛星テレビなどと関係ない独立インターネット有料放送をすると宣言し、CBSなど多くのCATV、衛星放送の有力チャネルがCATVに関係ないインターネット独立チャネルの実施を宣言しました。ソニーのプレイステーションナウなども含まれますが、ここでは衛星テレビ・デイッシュネットワークのスリングTVを取り上げます。

■ 月額20ドル、スポーツチャネル付き

 CES2015でチャーリー・アーゲン会長率いるデイッシュネットワークは、スリングTVを発表しました。アーゲン会長はソフトバンクの孫さんとスプリントの

奪い合いをしたことで日本でも有名です。今回のスリングTVは20ほどのチャンネルの中にスポーツのESPN(ディズニー)が含まれており、値段の高い地上波は全て抜きです。それを月額20ドルで販売します。インターネットCATVサービスですね。(OTTサービス)

そしてCATVなどの有料テレビに月額80ドル、100ドル支払う時代は終わったとCATV潰し=コードカットに近い主張をしている点です。

人気のCBSなどすべての地上波を含めないと言う決断も凄いと評判になっています。デイッシュネットワークは14百万人の契約者がいますが、それも否定する

キャンペーンンを打っているに等しいマーケティングです。

■ コードネバー層ではなく完全にコードカット狙い

 一般にインターネットで有料ラジコを始めたHBOGO(2015年春実施予定)やCBS(実施済み)などは、CATVとは正面から戦うつもりは無く、飽くまでもテレビを見ない層、コードネバー層が狙いと行ってきました。しかし、デイッシュネットワークはCATVは時代遅れと言うネガテイブキャンペーンです。

■ NHKも始めるインターネットラジコ

 国内でも放送法改正により2015年4月からNHKもインターネット上でほとんどサイマル放送を開始します。そうなれば米国の流れが一挙に押し寄せます。

 ネットフリックスの日本上陸宣言もあります。放送の世界が大きく動き始めました。

★★ Ergen dangerously hops onto the pay-TV bashing bandwagon
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