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テレビのデジタル化がドライビングフォースとなり、全ての情報メディアが一旦、収縮する時代の羅針盤

スマート革命とSNSの運命、フェースブックの復権か、メッセージアプリの台頭か?

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<序文>

 2013年第二四半期決算で投資家筋が懸念していたスマートデバイス上でフェースブックの稼ぐ能力の欠如と言う視点が消え、またコムスコアのレポートにより、参加者のフェースブック離れが予想された程でも無いという安心感が広がって、フェースブックの株価は先週末、上場直後以来初めて40ドル台を付けたようです。

 

一方日経新聞などは遅ればせながらメッセージアプリの参加者数が合計で10億人を越えた点などを重く見ており、フェースブックなど古いSNSに対抗する新興のソーシャルメディアとしてメッセージアプリ(対話アプリ)を取り上げて始めています。

 

米国のシリコンバレーの根強い見方としてスマート革命(モノのインターネット)の進行の中、今後5年位で恐竜フェースブックは、哺乳類型の新しいソーシャルメディアに交代すると言う視点があります。

 

スマートフォンの台頭時に見られたパソコン中心、Web中心の旧勢力が大きく稼ぐ半面、その足元から新しい勢力が台頭すると言う「ビル・ゲーツ後のマイクロソフト」のような時代がソーシャルメディアにも到来したのかもしれません。フェースブックの今後の歩みはクラウドコンピューティング台頭前後、IPodiPhone登場時代のマイクロソフトに似ていると筆者は思っています。

 

★★Facebook Jumps Past $40 as Mobile Numbers Surge

 

★★ フェースブックの株価が初めて40ドルを超えた訳!!

 

★★ LINEなど対話アプリ、世界の利用者10億人突破

 

★★ LINE、もう1つの強み

 

 

★★ 対話アプリ 東南ア争奪 LINEやカカオトーク スマホ普及で (日経有料)

 フェースブック上場時には42ドルを付けた株価

 上場値段の38ドルを回復したが、COOのシャーリー・サンドバーグは

 すぐさま持ち株を売り払った。やはり将来に自信が持て無いのか。

 先週末、やっと40ドルを回復。

Fbstock380

 

 

 

 

 <出所:allthingsD>

 

<米国投資家の懸念は一時後退?>

 

 コムスコアがフェースブックに有利な数字を発表しています。パソコン上でのフェースブック利用時間が月次で439分(20127月)から351 分(2013年7月)に下がる一方、スマートフォンでの利用は508 分(20127月)から914分(20137月)に跳ね上がっています。またパソコンも含めたフェースブックのインターネットの利用率シェアは、201215.8%と発表され、スナップチャットやメッセージアプリ、ツイッターなどは2.3%とかい離している事が判りました。(Snapchat, Instagram, Twitter and WhatsAppなどの合計と言うのはちょっと数字が低すぎる気もしますが)

 

 

 

2,013年第二四半期にフェースブックの広告売り上げの41%がスマートデバイスだと言う事が判った結果、ウオール街の投資家筋には安心感が広がり、次の懸念は、フェースブックからの参加者離れに移っていました。それがコムスコアの発表で一応払しょくされた訳です。

 

 

 

この秋にかけて様々な調査会社がフェースブックのモバイル利用と新興勢力のメッセージアプリの数字を発表しますが、引き続き注目です。

 

 

 

<新興メッセージアプリの台頭は続く>

 

 

 

 スマートデバイスに自らも積極的に移行しているフェースブックが、パソコン+ブラウザー時代の恐竜から最終的に鳥類や哺乳類に形態変化出来るかどうかは別としてメッセージアプリもどんどん進化しています。

 

 

 

 アングリバードやディズニーを真似たLINEのステイッカーのフィギュア販売や通販の試みなどは、世界中のメッセージアプリが注目しています。

 

日経新聞は東南アジアのインドネシアが今や主戦場と言ったトーンの記事を書いていますが、フェースブック型の広告を嫌う若者を引き付ける新興メッセージアプリもどんどん伸びています。

 

 

 

既に数の上では新興勢力の主要サービスの合計は10億人(Wechat、カカオトーク、LINE、Whatsapp、キック)を越えフェースブックとほとんど変わりません。

 

 

 

<何時まで稼げるマイクロソフトでいられるか?>

 

1-2年後もフェースブックが現在の状況を保っていられるかも大きな注目点となるでしょう。「フェースブックは何時まで稼げるマイクロソフトでいられるか?」に注目しましょう。

 

 

 

思えばソーシャルゲームのDeNAやグリーなどもスマート革命開始時、大きく稼ぐパソコンに近い陣営(パソコンが縮退したブラウザーのガラケー陣営)に属していました。

 

 

 

新興戦力が台頭する中で旧勢力が大きく稼いで方向を見失うと言う図式は一体、どこまで当てはまるのでしょうか?

 


 

 

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