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プロモーション施策から営業マンまで、B2Bマーケティングの進化を考える

営業とマーケティングセクションのあいだに

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法人営業をしている企業ではよくある話。


営業とマーケティングの組織の間にある、
何かわからないけど厚い壁。

どちらも一生懸命役割を遂行しているのに、
180°ではないけど斜め45°くらいズレてしまう方向感。

確執とまではいかないけれど少しずつ批判的になり始める関係。

もちろん、どんな役割同士でもどんな相手とでも、
ジャストFitなんてあり得ないので
「ビジネスの関係や協業や役割なんてそんなものさ」
と言えなくもないのですが、
<法人営業>というプロセスにおいては比較的一直線的に情報連携が必要であるため、
ここを放っておく訳にはいかないのであります。

今までも、弊社が行っている工夫として、
□リードから営業活動を繋ぐ情報連携やステイタス共有をするためのSFAを活用
□定期的にリアルなミーティングを設定し、商談状況を共有することでお互いの精度を高める
□営業は受注したら、マーケの皆さんに「○○キャンペーンのお客様受注しました」などと言う

などなど、割とベタだけど重要である事をご紹介してきました。

が、きっと皆さん、わかっちゃいる のだと思います。

“コツやポイントの概念は何も難しい話ではないので、あちこちで言われているし
理解はしているしそうするべきだと思っている、それがでも難しい”

それが、営業とマーケティングのあいだにある何か見えない壁なのだろう。


答えは無いが、その要因や背景をメンバーにも聞きながら少し探求してみました。
例えば、

1.営業の重要ミッション(査定項目)は、受注数であり売上である
2.マーケの重要ミッション(査定項目)は、リードの獲得数である
3.リードを営業にロケートした後の商談期間が長すぎて、受注などの成果の評価を
 マーケセクションの人たちにするのは難しい
4.商談しているうちに、お客様も営業マンも“何がきっかけで出会ったか”を忘れてしまって、
 受注をした時のキャンペーンとの紐付けが難しい。
5.それでも、マーケのROIを測ることだけが事業経営ではないので、
 売上が上がるのであれば、経営としては“良し”としてしまう傾向がある

周囲のメンバーとダイアログしますと、ざっとこんな事が挙げられました。

比較的、重たいのが評価(査定)の件。

弊社でも、マーケティングセクションの者の評価は
・企画やプランしたことの実行度合い
・リードの獲得数
・リードからの受注数

などの項目の項目ごとの5段階評価になります。

[リードからの受注数]などの“成果”を入れ始めてきたのは非常に進化なのですが、
実際の評価に関しては、決してマーケセクションの者をモチベート出来る評価にならない事もあり、
何となくですが「営業に比べて評価されずらいよな・・・」と思っているのが本音のようです。

弊社に関して言えば、「評価の仕方」「評価をどうするのか」というのが比較的多く意見が出ました。
(これは、結構意外)
でも、経営者もしくは一致団結したベンチャー企業、定量的な評価制度が導入されていない
企業以外は、少なからずこの課題はあるのかなあ、と思います。

ツイッターでとある方が、
「営業はマーケッターであり、マーケは販促なんじゃないか」
とおっしゃって、私は思わず「深い!なるほど!」と唸ってしまったのですが、
それをとあるマーケセクションの者に伝えたら、ちょっとムっとして

「いや、営業は営業で、マーケはマーケッターなんですよ!」と言いました。


うーん、何も解決してないな・・・


結局、これを繋げられる人材は価値なのかな、と。
それは社内でも社外パートナーでも。

やっぱり、No1のエースがやるべきだな、この役割は。

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