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ソーシャルグラフを活用すめたの大切なヒントが隠されている、KDDIさんの「Twitter花火大会」

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ただいま、六本木ヒルズにて、Twitterのアイコンで花火を打ち上げよう!という企画が、KDDIさん主催で行われています。本日が最終日となっていますが、下記の場所で、花火が打ち上げられています。詳細はこちらを御覧ください。

Map

■ソーシャルグラフとは
難しい言葉を使うと、グラフというのは、節(ノード)と枝(エッジ)の集合で構成されるされるものです。といった良くわからない物になってしまうのですが、簡単に表現すると、「人と人、人や物の関係を可視化した物」になります。

ネット上の情報を収集し、自動的にソーシャルグラフを生成してくれる「あの人検索スパイシー」の「相関図」を見てみるとイメージが沸くと思います。
Social

こちらの図を見ると、私がどういった人と関わり合いがあるのか?また私の知人達はどんな人と交流があるのか?それらを考えた結果、私の社会における活動は、どういった分野で活動してると考えられるか?といった物が可視化されています。

このソーシャルグラフという概念は、ソーシャルメディアが台頭してきた、2007年頃から注目を集めてきた技術であり、そのソーシャルグラフの書き方等はまだまだ研究中ではありますが、今後のインターネットのサービスを考えていくうえで無視出来ない技術と言われています。

■今後のウェブサービスで重要な要素となるソーシャルグラフ
ソーシャルグラフグラフは今後のウェブを活用したサービスにおいて重要になるだろうと思います。それは、今後ネット広告が普及するにつれて、マスを対象とした広告の「費用対効果」が見直されるようになり、より効果的な「広告」を求められるようになると考えられるからです。

新聞やテレビ広告等、不特定多数に対するリーチ力で「マス広告」は現在の主流になっていますが、掲載されていても視聴者に見てもらえているかはわかりません。俗に言う「ながら視聴」です。これでは莫大な広告費を払っても、広告主は思ったような成果を挙げる事は出来ません。

しかし、現在注目を集めているソーシャルメディアを活用したマーケティングでは「口コミ」がキーになるため、Viralをコントロールするのは難しいですが、口コミによる「これいいよ!」は、従来のマス広告より、より効果が期待出来ます。

そして、「口コミ」時代のマーケティングで効果的に成功するためには、多数の消費者に影響を与える「インフルエンサー」を探す事が重要です。※インフルエンサーマーケティングについてはこちらをご参照下さい。

このインフルエンサーを探し出すために、「ソーシャルグラフ」は重要な役割を果たす事になると考えられます。より多くの人や、物につながっている人を取り込む事で、大きな「口コミ」が期待出来ますし、特定の興味を持っている人達、友人同士、恋人同士をターゲットをしたキャンペーンを実施したい場合等にも、ソーシャルグラフは大いに効果を発揮します。

しかし、では、ソーシャルグラフを活用したいと思えばどうすれば良いでしょう?皆さん考えてみて下さい。あなたがもし、Facebookのソーシャルグラフを持っていれば、世界最大のソーシャルグラフを簡単に手入れる事が出来るでしょう。しかし、もし、そうで無かったら?

Facebookやmixiのソーシャルグラフに依存する事になれば、広告費と「ソーシャルグラフ利用料」が発生する事になるかもしれません。

■Twitter花火大会がソーシャルグラフを取り入れる上で重要と考えられる三つのポイント
もう、勘の良い方ならお気づきかもしれません。何故、今回のKDDIさんの「Twitter花火大会」がソーシャルグラフを考える点で重要か?
それは、その手法にあります。

このキャンペーンでの花火の打ち上げの流れはこのような流れになります。

 1) キャンペーンサイトで、参加者にTwitter IDの登録を求める
 2) 一緒に花火として表示されたい、友人のTwitter ID 三名の登録を求める
 3) HashTagと合わせて、友人のIDを含んだTweetが呟かれる。

この流れから、下記の三つの点がメリットして考えられます。

①ソーシャルグラフを生成する速度
ソーシャルグラフを作り出す手法は幾つもあります。しかし、統計的な情報に依存する事が多いため、作成に時間がかかるという事です。例えば「Aさんと、Bさんは頻繁に連絡を取り合っている。仲が良さそうだ」と判断するためには、一日、二日では決める事は出来ません。ある程度の精度のソーシャルグラフを作り出すには最低でも「一、ニヶ月」は必要ですが、今回の「Twitter花火大会」ではユーザが手入力でソーシャルグラフを構築してくれるので、データはすぐに集まります。

②ソーシャルグラフの精度
そして、次に大切な点は、その精度です。冒頭で紹介したネット上での会話やリンクを分析してソーシャルグラフを創り上げる「スパイシー」は面白い試みだとは思うのですが、精度の点で難があります。Facebookや、mixiでマイミクやフレンドの繋がりを可視化する事は簡単ですが、そこから「友達」か「親友」か「恋人同士」か等と判断するのは、まだまだ難しいとされています。

しかし、今回の手法を応用すれば、より精度は高くなります。例えば「恋人と一緒にディズニーのパレードに出演しよう」というキャンペーンなら、自分の意中の人や、現在の恋人のTwitter IDを喜んで提供するでしょう。友達と一緒に「ハワイへ行こう!」というキャンペーンなら、海外旅行に行く仲の友達の情報を喜んで提供するでしょう。

コンピュータによる自動収集では、ある程度のソーシャルグラフが構築出来ますが、こういったユーザ本人による手入力による精度にはかなわないでしょう。

③ユーザが喜んでソーシャルグラフを提供してくれる
そして、最後になりますが、意外と見過ごされがちな点ですが、2)の箇所で、自分と繋がりの強い「友人や知人」を「喜んで入力」している点がポイントです。
従来にも、アンケート等を利用してこういった「人間関係」等を求めるようなマーケティングは存在したかもしれませんが、何の脈絡もなく「あなたのご友人を三名書いて下さい」と言われても、どういった事に利用されるかもわからないので、「気持ち悪い」と考える事でしょう。

しかし、今回のKDDIさんの「Twitter花火大会」では、ゲーム感覚で仲の良い友人達を喜んで提供する事になります。


上述したように、ソーシャルグラフを活用したマーケティングを行うためには、まずそのソーシャルグラフをどうやって作るか?という事を考える必要があります。上記の三つのポイントから今回の「Twitter花火大会」は今後の参考になるのでは無いかと思いました。

大元隆志

私の普段の気づきや、何気ない話題をFacebookで書いています。

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