iPadの登場で、デジタルデバイス好きの人達の間では、iPadの話題で持ち切りですね。iPadって何?という方は、たった3分間このPVを見て頂ければ、きっと「iPadが欲しくなる」を通り越して、心が震えだすでしょう。
さて、今回はiPadが登場する事で、どこの通信事業者の方に一番ビジネスチャンスが出てくるんだろう?と私見ですが考察してみました。あくまでも外から見た人間の意見ですので、考察が甘い点があるとは思いますが、iPadを囲んでワイワイ話すネタの一つにでもして貰えれば幸いです。
■iPadにおける国内通信事業者のビジネスオポチュニティを考察する■
iPadは国内通信事業者にとって重要なデバイスとなるでしょう。理由は「単にiPadはヒットすると思うから」確かにそれもあるとは思います。しかし、私はそれほど単純な理由だけでは無いと思います。以下の二点において、重要であると考えています。
① 二台目需要の取り込み
② 新たな収益モデルの確立
国内の携帯電話の台数は電機通信事業者協会の発表によれば、2009年12月時点で1億1千万台に到達しており、人口とほぼ一致しています。携帯電話の市場は統計的には飽和状態に達していると言っても過言ではありません。
携帯電話以外のデバイスを販売していかなくては、通信事業者の成長が見込めません。そこで登場したのがiPadです。iPadは無線規格である3Gを利用しますが、携帯電話ではありません。
iPhoneはスマートフォンであるとはいえ、携帯電話の一種類である事には違いありませんでした。日本の通信事業者のビジネスモデルは携帯端末のデザイン・仕様・動作するアプリケーションまで全てコントロールする「垂直統合モデル」と呼ばれており、このビジネスモデルを壊す恐れの有るiPhoneを採用する事は従来のビジネスモデルを変化させてしまう恐れがあるため、iPhone採用には慎重にならざるを得ませんでした。
しかし、iPadはVoIP等による音声通話は可能であるとは言っても、位置づけ的にはタブレットPCであり、無線回線を利用してくれる新たなデバイスです。携帯電話では無いため、携帯電話を既に保有しているユーザにも、販売を見込め携帯電話のビジネスモデルを脅かす製品でも無いという事です。
従って世界中で大ヒットする可能性のあるiPadの登場は「二台目需要」を掘り起こさないといけない、通信事業者にとっても、願ってもない製品の登場と考えられます。
新たな収益モデルの確立とは、こちらのDoCoMoさんの発表を見て頂いた方が良いでしょう。
DoCoMoさんは、SIMを販売する事で、新たな収益モデルを確立出来る事になります。iPad以外にも今後もGoogleのNexus Oneのように「SIMフリー」と呼ばれる端末は登場してくるでしょう。回線や端末の販売権利が最悪他事業者になったとしても、SIM販売料は確実に収益に出来ます。SIMの制作を代行し、MVNO事業を検討している事業者へSIMを供給する。今後SIMフリー端末が他にも登場すれば、他社も「SIM販売事業」を追随してくるのでは無いかと想像されます。
■通信事業者各社の戦略を考察する■
恐らくは戦略的には、このような三つのグループが誕生するのでは無いかと予想します。
グループ① MVNO接続サービス
通信事業者はMVNO事業者へ回線貸しを行う事で収益増へ繋げます。このビジネスの重要な点は、従量課金モデルとなる事です。コンシューマ向けの接続サービスは固定/移動共に定額制が一般的です。しかし、法人向けのMVNO接続サービスなら、従量課金モデルとなるため、トランジットビジネスでしっかり収益を上げる事が可能になります。
しかも、固定網のIX事業者では1G数十万円のビジネスモデルですが、移動体のMVNO接続料は1G数千万円にもなるため、「美味しい」サービスと言えるでしょう。
MVNO接続サービスを展開する可能性のあるのは、DoCoMoさんと、ソフトバンクモバイルさん、イーモバイルさんの三社の可能性が高くなります。というのも、iPadの無線方式は公式HPによるとUMTS/HSDPA/GSM/EDGEがサポートされており、KDDIさんはCDMA2000方式であるため3Gによる接続サービスを行えません。HSDPAをサポートしているこの三社であればSIMさえあればiPadによる接続サービスを提供する事が可能になります。今現在iPad用のSIM提供をアナウンスしているのは、DoCoMoさんだけであり、MVNOを今すぐにでも初められそうなのはDoCoMoさんだけですが、他社も追随してくる可能性があるのではないでしょうか。
グループ② 公衆WiFi-AP
スターバックスやマクドナルドに対してWiFi-APを設置しWiFiによる通信を可能にします。既に国内にはNintendo DSが約2700万台、PSPが1300万台と携帯ゲーム機だけでも計4000万台普及しており、WiFiスポットの需要は高いと考えられます。そこに今囘のiPadの登場で、公衆WiFiの利用サービスが活発化するのではないかと予想されます。
グループ③ Pocket-WiFi
個人的にはこのグループが一番ビジネスチャンスが大きくなるのではないかと予想しています。iPadはWiFi端末として動作し、3Gの部分はpocket WiFiのような他のデバイスが担当します。
100円PCで一躍有名になったイーモバイルさんの展開するPocket-WiFi。個人的にはPocket-WiFiとセットで100円iPadが登場したら、大ヒットになるのでは無いかと予想しています。
このグループで密かに登場するのではないかと思うのが、Pocket-WiMax(仮称)です。WiMaxを抱えるKDDI陣営の切り札UQコミュケーションズさんがPocekt WiMaxとセットで100円iPadが登場したら、WiMax普及の起爆剤になるのではないかと予想します。
■まとめ■
iPadのラインナップには、3Gモデル+WiFiモデルと、WiFiモデルが存在します。
Point1 WiFiモデルの方が価格が安く、3Gモデルより発売が一ヶ月早い
Point2 家庭内や特定スポットでの利用であれば、必ずしも3Gが必須とは限らない
Point3 Pocket WiFiがあれば基本的には3G接続と利便性は同程度
Point4 NetBookの販売方法と同じと考えられなくも無い
Point5 その気になれば、SIMの販売も可能
MVNOによる接続サービス料金は確かに大きいですが、当面の販売の中心はWiFi接続による利用を目的としたコンシューマ向けへの販売が当面は中心になるのではないかと予想します(第一次iPad商戦)。その後、シンクライアント端末としての利用や、営業促進ツールとしての利用環境が整ってくれば、iPadの法人市場が立ち上がり、そこからはMVNO接続サービスを展開する通信事業者が大きな利益を得て行くのでは無いかと予想します(第二次iPad商戦)。
当面はコンシューマ向けへの販売が中心になるという点と、上述した五つのポイントを考えると、100円PCで大ブレイクしたイーモバイルさんが第一次iPad商戦に最も便乗出来るのでは無いかと予想します。
もし、この記事を読まれたイーモバイルさん企画担当の方が居らっしゃれば、是非WiFi-Pocket+iPadで100円PCの衝撃を再び!と願いが届く事を期待したいです。
大穴は、WiMax+WiFiといった通信が可能になる「WiMax-Pocket」的な製品が戦略価格で登場すると、とても面白い商戦になるのではないかと思います。UQさんにも是非この商戦に便乗して顧客増に繋げて頂きたいですね!
総括:iPad商戦はコンシューマ向けの第1次商戦と、法人向けの第二次商戦が発生し、第一次商戦はイーモバイルさんが有利になる。
Special
- PR -| 姫 | 2010/02/01 03:46 |
|
Pocket-WiMax(仮称)なら既にNECからでていますね でも はないです 逆に こっちは十分にありえると思います | |
| 大元 隆志 | 2010/02/01 19:43 |
|
姫さん そうですか、Pocket WiMax+WiFiの100円iPadは無いですか。実現すればWiMaxの加入者増のチャンスだと思うんですが。出てくれると一消費者としても嬉しいんですけどね。 iPadってNetBook等と価格もそれ程変わらないし、EMさんは特別な設備を用意せずとも、あとは経営判断だけなので、なんとか実現して欲しいですね! | |
| genoji | 2010/06/08 21:49 |
|
はじめまして。 今後ともよろしくお願いいたします。 | |

オンライン会議は無駄を省く
富士通社長が語るICTベンダーとしての心得
求む、クックパッド男子
37歳の常識――我々は一生学び続ける
“コステロ”じゃないよ“コストロ”だよ