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一番大事な経営指標は何ですか?

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新入社員が入ると、皆の前で質問をさせることにしている。
これは、新入社員への教育という面もあるが、古参の方たちへの教育の意味合いもある。
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の損」ではあるのだが、あまりに基本的なことは古参にとって聞きづらい。

今日は恒例の月次決算の発表日である。そこで、新入社員に質問をさせた。

すると、「なぜ、大里さんは経営指標の中で、「粗利」をアークの一番大事な指標と考えているのですか?」と、とてもよい質問をした。

確か、(邦訳なし)Financial Intelligence: A Manager's Guide to Knowing What the Numbers Really Mean だったと思うのだが、「経営者として、最も大事にしている指標をすぐさま言えなければ駄目だ。社員に伝わるはずもない」と書かれており、現在のアークコミュニケーションズが大事にすべき指標は「粗利」だと判断した。

それ以来、社員には事あるごとに「粗利」が大事と唱えているのだが、初めての月次決算発表を聞いて、新入社員が質問してきたのだ。

私の答えはというと・・・

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それは、アークコミュニケーションズの成長と余力に一番深くかかわるバロメーターだと思っているからです。

アークの粗利は売上から外注費を除いた、「アークの中に残る使い道自由なお金の総額」です。(※世間一般で言う粗利とは社員の生産にかかわるコストなどを引いたもので、アークの粗利は独自定義です)

この使い道自由なお金というところが大事です。

このお金は皆さんのお給与に回したり、私たちが仕事をするうえでよりよい環境構築に使ったり、未来のビジネスに投資したりと、会社が使い道を決めることが出来ます。

2020年に向かって成長路線を描いていますが、常にアクセルを100%踏み続ける状況で永続することは出来ません。
なので、アクセルを80%程度しか踏まなくても楽に成長できるように、エンジンそのもののパワーを大きくする投資が必要です。
またエンジンがすぐさま大きくならずに焼き切れそうな時は、アクセルを踏むのを一時的に押さえることもやむなしです。

粗利の総額が大きければ、投資や経費にかける金額を調整しやすいので、これらの判断を状況に応じて出来るようになります。
経営戦略の自由度が格段に上がるのです。率と違って、総額は積み重ねがきき、期の途中で減ることはありませんので、指標としてわかりやすいということもあります。

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と、最初から答えられたらよかったのだけど、正直その場では、あまりうまい説明ではなかった。

執行役員に「大里さん、さっきの説明、わかりづらかったですよ」と言われ、彼のアドバイスも取り入れて、メールで補足したのであった(爆)

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