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まずはオリンピック憲章の序文を読んでみませんか?

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2020東京オリンピック招致が決まった!

去年1年早稲田大学スポーツ科学科社会人修士1年生コースに籍を置いたこともあり、招致に関係する方々とオリンピックの意義や現在抱える問題を議論したり、東京に招致する難しさなどをお伺いす機会に恵まれたことは財産だ。

多くの知人がSocial Mediaを通して2020東京オリンピック開催決定の感想を述べているが、早くも2020年がどういう状況になっているのか想像をめぐらせたり、2020に向かって具体的なアクションプランを起こそうとしている人々が登場している。

ある招致関係者が「2020年に東京でオリンピックと言うメルクマールが出来ると、スポーツという枠を超えて、経済も政治も教育も、日本全体が具体的な目標を作り、動き出すと思うよ。日本人って目標が定まったら、それに向かっ計画を作って一致団結して実行に移すのはとっても得意じゃない!そういう効果も期待している」とおっしゃていたことを思い出した。まさにその通りである。

さて、そういう中、私が新鮮に感じたのは、スポーツにあまり縁がないと思われるアラフォー男性の下記のコメントである。

スポーツって「経済効果」のためにやるんじゃないんですよね。言葉が通じなくても、スポーツのルールで「思いやり」のバトンを渡すことが出来る。障害をものともせず駆ける姿が勇気を与える。スポーツって究極は自分との闘い。でも、その姿は大勢の人に夢や希望を与えることが出来る。オリンピックってそういう場だったんだ、と。この動画は本当に素敵。オリンピックに疑問を抱いている人は是非みてほしい。

さて、招致活動当初(2016東京オリンピック招致も含め)は都民の東京オリンピック支持率が低く、「今さら(既に開催経験のある)東京じゃないでしょう。他の都市に譲ったら?」のような声が多かったと思う。ゆえに、「東京」にオリンピックを招致するメリットを推進派は色々訴えかけていたはず。

しかし、当たり前ながら、そもそもなぜオリンピックにそんなにエネルギーを注ぐの?なぜスポーツがそんなに大事なの?というところで、引っかかっていた人もいるのだ。

オリンピックがどういう理念の元開催されているのかは、オリンピック憲章を読むとわかる。現実がこのオリンピック憲章の通りに運用されているかは、議論の余地が若干ある。しかし、自国でのオリンピックの開催有無にかかわらず、このオリンピックムーブメントをつき進める意義があると信じている。

皆さんに感動を与えたプロモーションビデオも憲章の序文にあるオリンピズムの根本原則に基づいて出来ているはず。是非目を通してみてください。

オリンピズムの根本原則 (JOCのサイトより抜粋)
1. オリンピズムは人生哲学であり、肉体と意志と知性の資質を高めて融合させた、均衡のとれた総体としての人間を目指すものである。スポーツを文化と教育と融合させることで、オリンピズムが求めるものは、努力のうちに見出される喜び、よい手本となる教育的価値、社会的責任、普遍的・基本的・倫理的諸原則の尊重に基づいた生き方の創造である。
2. オリンピズムの目標は、スポーツを人類の調和のとれた発達に役立てることにあり、その目的は、人間の尊厳保持に重きを置く、平和な社会を推進することにある。
3. オリンピック・ムーブメントは、オリンピズムの諸価値に依って生きようとする全ての個人や団体による、IOC の最高権威のもとで行われる、計画され組織された普遍的かつ恒久的な活動である。それは五大陸にまたがるものである。またそれは世界中の競技者を一堂に集めて開催される偉大なスポーツの祭典、オリンピック競技大会で頂点に達する。そのシンボルは、互いに交わる五輪である。
4. スポーツを行うことは人権の一つである。すべての個人はいかなる種類の差別もなく、オリンピック精神によりスポーツを行う機会を与えられなければならず、それには、友情、連帯そしてフェアプレーの精神に基づく相互理解が求められる。
5. スポーツが社会の枠組みの中で行われることを踏まえ、オリンピック・ムーブメントのスポーツ組織は、自律の権利と義務を有する。その自律には、スポーツの規則を設け、それを管理すること、また組織の構成と統治を決定し、いかなる外部の影響も受けることなく選挙を実施する権利、さらに良好な統治原則の適用を保証する責任が含まれる。

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