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Bogus News さんで座布団一枚もののエントリがありましたが、いったい「失言」って何なのでしょうか。数々の問題発言を行ったことを理由に、中山国交相が早くも辞任するそうです:

中山国交相が辞任へ 問題発言に批判、麻生新政権に打撃 (asahi.com)

「成田空港は『ごね得』」「日本は単一民族」という発言、そしてここ数日の日教組批判。これでは波紋を呼ぶのも当然、といった感じですが、あえて問いかけてみたいと思います。これらの発言のどこが問題で、どんな理由で中山大臣は辞任する(もしくは更迭される?)のでしょうか。

中には「日本は単一民族」のように、問題外の発言もあります(話は逸れますが、多様性の利点に注目が集まっている時代だというのに、ここまでズレた発言をするというのも指導者として致命的でしょう)。しかし成田と日教組の問題については、少なくとも議論の余地はあるのではないでしょうか。誤解のないように言葉を足しておくと、ここでいう「議論の余地」とは、別に中山大臣が正しいという意味ではありません。そうではなく、彼も自信を持って発言しているのですから、それなりの根拠があるのでしょう。ならばそれを明示して、広く議論した方が良いと思います。

議論の結果、中山大臣の意見が不正確で、彼の考えに沿っていては社会にとってマイナスであることが明らかになるかもしれません。そうしたらその時点で大臣が自ら辞任するなり、総理が罷免するなりすれば良いのです。何が正しくて、何が間違っているのか分からないまま「失言」というレッテルを貼り、「内閣の失点になるから」「選挙に悪影響を及ぼすから」という思惑で表舞台から引きずり下ろしてしまっては、世間が騒がしくなっただけで何も残らないのではないでしょうか。

「失言」というのは価値判断を含んでいる言葉で、当然ながら「言ってはならないもの」というニュアンスがあります。今回、失言というレッテルが貼られてしまった時点で、こういう結末は予想されていたのかもしれません。まぁ中山大臣は以前から問題発言を行ってきた方なので、失言と呼ばれてしまったことには本人にも責任があると思いますが、「またあいつが言ったか」「彼が言うなら間違いだろう」的なイメージで語られてしまうのも問題ではないでしょうか。繰り返しますが、表面的なイメージで良し悪しを判断するのではなく、問題の本質が議論されるべきだと思います。

そういえば新しい首相も、これまで数々の「失言」で物議を醸した人物。それこそ選挙対策で発言を控えたり、議論を避けたり、「あいつが言うなら間違いだ」的な反応が起きたりなどということのないよう願います。

< 追記 >

いまニュースで速報が出ていました。中山大臣、辞任が正式に決まったそうです。

アキヒト

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コメント
Ifreeta 2008/09/28 10:34

成田は、一般の地権者、日教組は労働組合と読み替えると本質が見えてきます。

個別の団体や個人を指している時はよいのですが、一般論として話をされているように感じました。

f 2008/09/28 16:03

>日教組は労働組合と読み替えると本質が見えてきます。
普通の労働組合の人に失礼すぎる。

おおた 2008/09/29 10:56

 ええ「失言」ではないですね、単なる「暴言」ですよ(苦笑)。それも「大臣としての地位を私的に濫用」しての発言ですから、辞任どころか罷免されても文句は言えないでしょう。ご本人はそれで満足でしょうけど、だったらわざわざ「うちは代々官僚一家だから公務員改革なんかできるか」と国交相への変更を「ごね」なくても、行革担当で話しても同じことだったでしょうに。
 そもそも議論に値することでしょうか。成田の件は、反対派賛成派双方からも「国が最初から強引に事を進めたことがここまで話をこじらせた(「最初に酒の一本でも持ってきて『国の将来について一晩話し合おうや』とでも言ってくれれば、私はこんなには反対しなかったと思う」とはある反対派住民のコメントです。うろ覚えですが)」という意見もあり、『公への奉仕』を振りかざしたやり方が失策であったのは否めず、ましてや「ごね得」呼ばわりは論外でしょう。
 日教組発言に関しても、ご自身が「データはあるが、あえて言わない」(29日TBS『朝ズバッ!』)と証明責任を放棄してしまっているのですから、論議にもなりません(少なくとも学力テストの成績と日教組組織率の間に因果関係がないっぽいことは朝日新聞なりイザ!なりで提示されています)。
 中山氏の発言は、言ってみれば今更天動説を「データはある」と持ち出してきたに近いのではないかと思います。私には論議に値する発言とは到底思えませんでした。そして、「単なる目立ちたがり屋」を重職に就けた首相の責任…はまあ置いても(今回の配置は町村派の意向でしょうし)、スタンドプレーに対する評価は宮崎1区の人が判断してくれることでしょう。

ぴんくさーもん 2008/09/29 13:24

そもそも議論の遡上に載せようと言う魂胆で確信犯として発言しているのですから、ここでその主張についての議論を始めてしまうことは、良いことだとは思われませんね。

認めてしまえば、今後悪しき前例となっちまいますよ。

アキヒト 2008/09/29 14:05

みなさま、コメントありがとうございます。

> Ifreeta さん

逃げるようで申し訳ありませんが、ここではあえて個々の議論には立ち入らないことにしたいと思います。

> f さん

同じく、ここでは個々の問題の議論は避けさせて下さい。ただ、Ifreeta さんと f さんお二方の意見はここに残しておきたいと思います。

> おおたさん

ご気分を害されてしまったのであれば申し訳ありません。しかし今回の「暴言」については、賛成・反対両方の意見が出ているという理解でいます(「単一民族」発言を除き)。であれば、中山元大臣がどんな人物で、どんな経緯で大臣に就任したか、どんな意図で発言したかは脇に置き、提示された問題に対して議論が行われても良かったのではないか、というのが僕の考えです。

ただおおたさんも指摘されている通り、中山元大臣がその後に取った行動は、彼自身が議論をする気がなかったことを示していると思います。恐らくこうして騒ぎが起きただけで、彼としては大満足だったのでしょう。であれば、僕の意見はまったくの的外れということになってしまいます。

ただ今後似たようなケースが起きたときに、本人は議論を続ける気があるのに「失言」というレッテルが貼られ、「選挙に影響する」という理由で(発言した本人も、提示された問題も)表舞台から隠されるということはあって欲しくないと思います。

> ぴんくさーもんさん

個人的には、「議論の遡上に載せる」ということ自体は許されても良いのではないかと思います(仮に誰かが人質を取って、「○○についての話し合いを始めないと人質を殺す!」と言い出したのであれば主張を認めるわけにはいきませんが)。間違った主張をしているのであれば、それに適切な反論を返せば良いだけで、「選挙が近いから」などの理由で議論すらしないというのは健全なこととは思えないのですが、いかがでしょうか。

アロハ 2008/09/29 16:50

これだけ大臣の失言なのか暴言なのかが続く背景として、それが政治家としての利益になっているのではないかと思います。
今回の総理大臣もそういった言葉によって、支持者に人気を得てきた印象があります。

ミス・失言ではなくて、政治屋として計画的な発言で、それが話題になる事によって支持者からの人気は強固になる。
大臣を辞めるような事はあっても、議員としての政治家生命は補強される。

そういう風潮が問題なのだと思います。

与党であり続ける限り、損得で考えれば、大臣として国政に尽力するより、有力議員として長生きした方が商売として得という計算は成り立つと思います。

ぴんくさーもん 2008/09/30 09:13

アキヒトさんもおっしゃるように、
>問題外の発言もあります
ものもあれば、
>議論の余地はある
ものもあるわけですよね。
でもその閾値は人それぞれ違う。人によってはすべて問題外かもしれない。そういう人にとっては、そもそも議論の遡上にすら上らないわけで。

今回は、ご本人も言っているように、議論を起こすことが目的だったとみていいでしょう。
一議員、あるいは個人の立場であればそれも許されると思いますが、ただそれらの主張をしたいがために、国務大臣の地位についたとしたら、なんとも国民を愚弄した態度だと思いますよ。

目的はともあれ、手段は選ばれなければなりません。


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