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ITの新規開拓営業が綴るいろんな企業とIT、そしてキャリアのお話

IT営業の新規開拓は如何にして成し遂げられるか -アフター編-

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以前のエントリーの続編です。
僕自身、アフター-案件受注後の展開-の経験が少し増えてきたのでまとめてみようと思います。

想定案件は「ファイルサーバシステムリプレース」としましょう。

1.事前確認作業

SEを伴って、既存の環境などの確認を実施します。
具体的には…

  • ハードウェア:メーカー、スペック、UPS、接続するハード、ラック内切替器(※) 等々
  • OS/ソフトウェア:CAL数、バックアップ制御ソフト、他、業務に関わるソフトの有無
  • クライアント:接続台数、OSやスペック
  • ネットワーク:キャリア、拠点間の繋ぎなど
  • 要件:現状に加えて追加要望などが現場に存在するか

    ※切替器については見落としがちですが重要です。
    古いKVMはPS/2接続ケーブルが搭載されていますが、最近のサーバはUSBインタフェースしかないものも
    少なくなく、僕は一度サーバ搬入日にPS/2⇔USB変換ケーブルを買いに走った苦い思い出が…

2.スケジュールの策定

稼働日をゴールとし、全体スケジュールを描きます。
主としてSEと打ち合わせ、顧客からの承認を得て決定とします。

3.機器手配

スケジュールに沿ってハード・ソフトの調達をかけます。
確認ポイントは1つ。

  • SEによる、事務所内での事前セットアップ作業はあるか?
    この有無により、物流手番が1つになるか2つになるかの違いが生じます。
    事前作業がある場合、当然その分の物流として2日はスケジュールに反映されていなければなりません。

4.カスタマーエンジニアの調整・手配

ハードウェアの顧客先搬入の際に彼らの助けが必要になることがあります。

  • ラック搭載:20Uくらいの高さになると2人以上且つリフターの手配なども必要。
  • 通電確認:ハードウェアの動作検証の実施。

いつ、何人の力が必要なのか、正しくアテンドするのが肝要です。

5.導入・構築作業立ち会い

搬入当日を迎えると、基本的には現場ないし事務所で待機です。

  • 機器が不足していたり、
  • 来るべき人が来ていなかったり、
  • 予期せぬトラブルに見舞われたり、

システム外におけるあらゆる不測の事態に対応するのが、当日の営業の役割です。
顧客・SEより完了の旨確認すれば無事終了となります。

6.検収

最後はおカネの話です。
基本的には導入・構築が完了した月末、顧客より検収を得られるようアプローチします。

検収書類に押印を頂ければ当該案件は売上となり、ひとまずゴールです。

以上、何のトラブルも生じなければ流れるフローでした。
7割方はこうして平和に終わってきたかと思います。

不測・イレギュラーな事象が生じたケースについてもまたまとめようと思います。

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