あれこれ考えるよりも作ってしまった方が早いんじゃね?と思う、ギークなサラリーマンのアジャイルな日々。
前回の投稿からなんと1カ月間も空いてしまいました。
あんまりほったらかしにしていると鈴木番長に申し訳ないので、
またもや手前味噌な記事で恐縮ですが、社内の話題を少し。
ベネッセくらいの会社だったら、iPhoneアプリのひとつくらい出してんじゃね?
と、思っている人も多いと思います。
実は先月中旬、以下のプレスリリースが出るまでは、
ベネッセ公式のiPhoneアプリはありませんでした。
プレスリリース 株式会社ベネッセコーポレーション
7月19日スタートの瀬戸内国際芸術祭を楽しもう! 無料iPhoneアプリ「ArtSetouchi」を公開
世の中は、すっかりiPadの方に目が向いているのに、
何故、このタイミングでiPhoneアプリかと思う人もいるかもしれませんので、
今回のアプリの開発担当者である、デジタル事業開発部の大辻氏に、
そのねらいや、経緯などを聞いてみました。
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Q0.デジタル事業開発部とは何をしている部門ですか?
その中で大辻さんのご担当を教えてください。
デジタル事業開発部とは、その名の通りベネッセの「デジタル」に
関わる多くのサービスの開発をしています。進研ゼミ中学講座の
ネットサービス「プラスアイ」などもデジタル事業開発部が担っていました。
他には大学をITで支援をしたり、さらに進研ゼミを魅力的にするために
デジタルという切り口で新しいサービスを開発している部署です。
その部署で私はソーシャルメディアをキーワードに研究開発を担当しています。
Q1.今回のアプリの概要について教えてください。
地図や航路検索は勿論、特徴的な機能は「ツイッター」と連動していることです。
アカウントをお持ちの方は、このアプリからツイッターにログインすることにより
現地で感想をツイートして頂くことができます。
また現地のひとのツイートをこのアプリを通じて見ることができるので
「感動の共有」を愉しむことができます。
Q2.今回のアプリ開発の目的(ねらい)について教えてください。
位置情報がついたツイートがどのように活性化していくのか、
ということを研究開発のテーマとしています。
最近、ツイッターに位置情報が付けられるようになりましたが
「その活かし方」を模索しています。開発をしている段階でチームでも
いろいろと意見が交わされました。
このあたりは今後の開発に活かしていきたいです。
Q3.今回のアプリの特徴(他のアプリに無いところ)は何ですか?
位置情報がついているので、位置に依存したツイートだけを見ることができる
という機能が他のツイッターAPIには見られないものだと思います。
特に芸術祭は七つの島および高松港で分散されて開催されています。
「この島のこのエリアにある作品ではどんなツイート(作品の感想)が
あるのだろう?」ということにしぼってTLを閲覧することができるように
なっています。
Q4.なぜ、iPhoneというプラットフォームを選んだのですか?
iPhoneありきではなかったのですが、地図機能、航路検索、作品情報、
ツイッター、webへのリンクなどの機能をワンストップでできることを
総合的に考えるとiPhoneしかないと思います。
芸術祭開催地の電波の状況を考えると地図機能ではGPSは使えないのですが、
それでも拡大して見ることができるという点で紙の地図とは違う 魅力を出すことができました。
紙の地図や冊子のガイドブックは俯瞰性に魅力があるのに対して、
同じコンテンツをiPhoneアプリに落としたとき××性に魅力が生じることが
面白いと感じます。またツイッターにも位置情報やハッシュタグなど
独自の機能を付加させるので携帯電話という選択肢はありませんでした。
Q5.開発において、苦労した点、課題はありましたか?
開発中にiPhone4の販売開始があったりツイッターAPIの仕様変更があり、
そういった変化に対応するのが大変でした。
そこは開発会社の有限会社Pivotさまの迅速な対応に感謝です。
課題は「期間があればもっと追加したい機能があった」ということですが、
それは今後にリリースしていきますので秘密です(笑)
Q6.iPadでも使えますか?&iPadについてどう思われますか?
iPadでも使えます。地図機能なんかはそちらのほうがむしろ見やすいのでは
ないかと思います。しかし3Gモデルでないとツイッターは使えませんね。
iPadについては個人的に「ちょっと重い」と感じました。
「リビングやスターバックスでソファーに座りながら使う」ことは
出来そうですが、日本のような満員電車で電子書籍を読むということには
あまり使われないのではないでしょうか。
電車で座って使っている人は見たことありますが、立ってiPadを使っている人を
見たことありません。しかし自分の好きな場所に座って、世界の何処にでも
繋がる窓口みたいなiPadは学習のデザインやソーシャルメディアには
大きな影響は与えると思っています。
Q7.今後の、モバイルデバイスの利活用についてご意見ください。
以前はよく「口コミでじわじわ人気が広がって…」という表現が使われて
いましたが、いまは口コミ=ソーシャルメディアのほうが早く広まると
思います。そういう意味ではマーケティングの手法が変わっていくと思います。
また学習という意味では個人で学習するだけでなく、緩やかな繋がりが
学習支援を行うようなモデルが出てくるのではないでしょうか。
学びのモチベートスタイルに変化があらわれると思います。
個人的には4年前からつかっているNOKIA N73をまだまだ使い続けます。
当時からBluetoothキーボードが使える機能を備えているなんて
ずいぶん先駆的ですよね。
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結局、iPhoneアプリを作りたかったわけではなく、目的と手段を考えたときに、
最適なものがiPhoneというデバイスだったということのようですね。
正直、自分自身、研究開発部門に属していた一昨年のiPhone日本上陸から、
iPhoneをベネッセで使わないかという提案はたくさん受けていますし、
私自身何度かAppleのアプリケーション開発セミナやAppleの方と
お会いしてお話もさせていただいています。
また、制作会社やコンサルティング会社さん、代理店さんなど
色々な方からiPhoneやiPadなどを活用しませんか?等の提案も受けます。
私自身もiPhone Developer Program のアカウントを持っていますし、
iPhoneで色々なことをしてみたいと思うのですが、
やはり、一番重要なのは、お客さまがそこにいるのか、
お客さまがそれを本当に望んでいるのかということなのです。
(もちろん、お客さまのニーズだけがすべてではなく、
アンメットニーズを探して提案していくのも重要ですが)
不易流行という言葉がありますが、 世の中がラット・イヤーと呼ばれるくらい
早く変化し、 毎年、たくさんのバズワードやデバイスが登場しても、
人間の営みの本質的なところはあまり変わっていないと思います。
その不易な部分を忘れて流行だけを追うようでは、 ベネッセが目指す、
揺り籠から墓場(一歩手前まで) 寄り添うようなサービスや商品開発はできません。
なので、ある程度枯れた技術やデバイス、メディアを うまく組み合わせていったほうが、
バズワードを追っていくよりも 最終的には良いのではないかと考えています。
今回も長くなってしまったのでこの辺にしておきますが、 最も不易なものといえる、
人が過ごす1日、1週間、1年、60年、 人によっては100年という限られた時間を
「よく生きる=bene esse」ために必要なものが 何かを今後も考えていきたいと思います。



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