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1万円値下げが決まったニンテンドー3DSが今後成功するには?

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今日、任天堂が通常2万5千円で販売している3DSを1万円値下げして、8月11日より1万5千円で発売すると、値下げの発表を行った。

任天堂プレスリリース

ニンテンドー3DSの販売不振により、2011年4月~6月期は▲377億円と大幅な赤字に陥っている(前年同期は233億円の黒字)。


なかなか3DSが売れないからといって、まるで生鮮食品のように安易に値下げに走ってはいけないだろう。

このようなことをすれば、発売当初に3DSを買ったような任天堂商品にロイヤルティ(忠誠心)高い消費者のガッカリ度は、さらに増えてしまうものだ。

しかも、もうすでに購入してしまっている人には、ソフトを無料で提供して納得してもらおうという対応がマズい。

魅力あるソフトがないために、ハードである3DSの販売が不振に陥っているにも関わらず無料でソフトを提供しても意味がないばかりか、むしろ消費者の残念感は増すばかりだ。


■任天堂の失敗の原因は?

 そもそも任天堂の失敗の原因は、どこにあるのだろうか?
 
 それは技術主導で3DSの開発・販売を行ったことにあると考える。

 つまり、世間は当時3Dばやりであった。そこで、任天堂も3DS技術を自社でも展開することができ、ゲームとしても面白いことができるだろう、という見込みのもと3DSを販売した、ということだ。
 
 消費者は、3Dだからゲームを楽しんでいるわけではない。
 
 会社主導で製品開発をするのではなく、消費者が何を望んでいるかに基づいて製品開発を行うべきだ。
 
 その点、wiiは成功した事例である。
 wiiの成功はみなさんご存知だろうが、ゲーム以外の「健康」という他の利用方法を提供している。
 
 これにより、利用者のすそ野が広がっている。
 うまくいった事例だ。


■では、任天堂が成功するにはどうすればいいのか?

 ニンテンドー3DSは、今後、成功しないのだろうか?
 
 ニンテンドー3DSが成功するには、原点に回帰して、面白いソフトを開発し提供するか、もしくは、新しい利用方法を提供するか、だろう。
 
 単にゲームをするだけであれば、いまやスマートフォンで十分だったりする。
 スマートフォンのほうが、むしろソフトが充実していたりする。
 
 決済も容易であり、流通もダウンロードでできるといいことづくめだ。
 
 スマートフォンに勝つためには、いま一度wiiを開発した時の気持ちに戻って考えていく必要があるだろう。


任天堂
井上 理
日本経済新聞出版社
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